6月13日(火)文春落語 小ゑん・喬太郎二人会@渋谷区文化総合センター大和田
左ん坊「出来心」
※「下駄忘れちゃった」まで。
喬太郎「当世女甚五郎」
※「さん坊」という名前の変遷を語る。最初の「さん坊」は喬太郎師が前座時代に名乗っていた。師匠のさん喬師は「さんぽ」と名付けようとしたが、大師匠の小さん師によって、「さん坊」となった。現在は柳亭左龍の弟子が「左ん坊」を名乗るが、彼が二つ目になったら、「左イゴ兵衛(サイゴベエ)」と改名するよう提案する。
「現代の甚五郎」と呼ばれる木工アーティストのハシモトのもとに元同級生のキウチがインタビューにやってくる。
微妙に噛み合わない会話が笑いを呼ぶ。
小ゑん「鉄の男」(全)
※いつもながらの秋葉原をめぐるマクラに思わず笑ってしまう。
寄席では一部だけ口演される事の多い演目。
「鉄ちゃん」の男が家に帰ってくる。息子の翼におもちゃを買って帰るが、あまり喜ばれない。妻が夫の鉄道趣味を詰る。そんな中、鉄道仲間のカゲヤマに居酒屋に呼び出され、新妻が実家に帰ってしまったと聞かされる。
小ゑん師の鉄道愛が炸裂する一席。デューク・エリントンの「A列車で行こう」を川柳川柳師ばりに熱唱するのがおかしい。
ー仲入りー
小ゑん・喬太郎「トーク」
※小ゑん師は目黒区出身。東急目蒲線沿線に住んでいた。ちなみに喬太郎師は横浜市出身で東急東横線沿線に住んでいた。
渋谷ジァン・ジァンで三遊亭圓丈師がやっていた実験落語の話題を中心に話していた。
以前、師匠の柳家小さん師からフィルムをテープにダビングするよう頼まれた。その中に小さん師が新作落語を稽古している映像があった。タイトルは「温泉狐芸者」。いつか、小ゑん師に演ってほしい。
喬太郎「孫、帰る」
※何故かキャンディーズの「春一番」を出囃子に。
ウルトラマンや怪獣映画の思い出をマクラに、山崎雛子作の本題へ。
祖父の元へ孫のケンイチが帰ってくる。涼むために登った屋根の上で、ケンイチがある想いを打ち明ける。
ケンイチが帰った後、タバコを吸いながらの祖父の表情に胸が締め付けられる。演劇的要素が強い一席だと思う。