見出し画像

11月9日(土)翔け!つる子〜林家つる子ひとり会〜(食堂ピッコロ)


つる子  反対俥
 先日、群馬県渋川市で高座を務めた。野外で『お菊の皿』を一席。今までで一番臨場感があったと言う。つる子師、過去に様々な場所で落語をしたそうだ。高座とお客様の間に川が流れていたり…。

 お得意の一席をカマす。今日も元気にJUMPの連続!手拍子で観客を一体にし、後ろ向きになって臨場感を出したりする。いつも通りでいつも以上に爆笑を呼んだ。

つる子  ストロベリー・フィールズ・フォーエバー
 銀杏亭魚折(どくさいスイッチ企画)作。
 とあるお店で別れ話をする男女。そこはよりによってメイド喫茶であった。
 つる子師演じるメイド喫茶店員がとにかくカワイイ。舌っ足らずの喋り方で「キュルリン💕」と挨拶したりする。「特製ふわとろオムライス」に

 ストロベリー、フィールズ、フォーエバー🩷

 とフリつきでおまじないをかけたりする。別れ話の先に意外な事実が明らかになるのだった。


これは「ラケル」のオムライス🥄落語に出てくる一皿とは違います。

ー仲入りー

つる子  浜野矩随
 浜野矩随は腰元彫りの名人・浜野矩康の息子である。何かと父親と比べられ苦悩していたが、いつも健気に若狭屋甚兵衛のもとに「作品」を持ってゆき、一分という金をもらっていた。ある日、「三本足の馬」を渡してしまった矩随は若狭屋にきつい小言を言われる。「死んでしまえ」とまで言われた彼は家に帰り、母親に事の子細を告げる。すると母親は「死ぬ前に観音様を彫ってほしい」と息子に懇願するのだった。

 つる子師は矩随の姿に自らを重ねたのだろう。若狭屋に一喝され、母親の「最後の頼み」に応えるため、一心不乱に観音像を彫り上げた矩随。生命を削って一心に一つ事に打ち込むその姿はつる子師の高座での姿そのものだ。矩随とつる子師のひたむきな姿に打ちのめされた日本橋の夜。


寒い夜も笑顔であたたまる


 

いいなと思ったら応援しよう!