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4月13日(土)寿 林家つる子・三遊亭わん丈 真打昇進披露興行(浅草演芸ホール)

 5:00ちょうどの初電車に乗り、幾度も乗り換え乗り越えやってきたのは浅草演芸ホール。6:45一番乗りである。ちなみに浅草演芸ホールの木戸(木じゃないけど)に向かって左が前売券を持っている人の列で、右、つまりテケツのすぐそばが当日券を買う人の列である。私は無論前売券組である。
 10:30頃、林家つる子師匠ご光臨。並んでいる私達に愛想を振りまく。



さく平  転失気

一花  駆け込み寺
 
今も鎌倉に実在する東慶寺は縁切寺として有名であったが、今は違う。このネタは彼女で何度か聴いた。夫婦の危機を描くように見せて実はその情愛を描いているのだ。

はな平  寿限無
 
オーソドックスなスタイルで。

小燕枝  元犬
 
独自のサゲだが、私の耳には合わない。

にゃん子・金魚  漫才

丈助  新・寿限無
 
あれ?さっき、はな平師匠が『寿限無』やってたけどいいのかな?丈助師の師匠・圓丈の改作だからOKなのだろうか?「食う寝る処は2DK」ってやつ。
 

しん平  上あごの皮
 
浅草のB級グルメにまつわるエトセトラ。そして、熱いあんこを食べ、垂れ下がってしまった上あごの皮の取り方をレクチャーする。

三朝  洒落番頭

楽一  紙切り

馬生  無精床
 
乱暴な床屋のオヤジと気弱な客のやり取りをコミカルに描く。名人の余裕を感じる一席。

彦いち  睨み合い

世津子  マジック

小さん  長屋の花見
 
「戸無し長屋」のくだりは父親譲り。

市馬  ガマの油
 
大道芸人の売り口上を見事に再現し、自然に拍手が巻き起こる。

ー仲入りー

左より)【司会】彦いち・馬生・小さん・つる子・正蔵・市馬 口上

正蔵「入門させる前に、つる子のご両親にお会いした。一人娘を落語家にするのは大変な事だ。私にも娘が一人いるが、落語家にはしない。まるで娘をお客様に嫁に出すようだ。ただし返品は受け付けない。返品されたら芸協へ(笑)」

わん丈  牛ほめ
「つる子師匠はよく泣く。なぜだろう? とよく見ると羽織の下にタンクが仕込んであり、そこから水をチューブで目に送り、涙に見せている。口上前に弟弟子のたま平さんが背中のタンクを覗き込み『アネサン、満タンです』」

 ここでアネサン&弟弟子乱入!猛抗議する。ここで、たま平さん、つる子師の背中を覗いて、

 アネサン、満タンです。

 ここでなんとステテコ姿の正蔵師も乱入!もう大騒ぎ!
 

 

ロケット団  漫才
 
三浦「人に無理に酒を勧めるのはアルハラ(アルコールハラスメント)。人に無理に賭け事を勧めるのはミズハラ」

正蔵  おすわどん
「前から3列くらいいつも同じお客様が座っている。他に行くところないんですか?」

一朝  芝居の喧嘩
 お得意の一席。胸のすくようなタンカが心地よい。なんと「たが屋」も登場する。

仙志郎・仙成  太神楽

つる子  JOMO
 
なんと、落語芸術協会から春風亭昇也師がお祝いに来ていると言う。

「司会の昇太師匠の後任には昇也師匠、私は回答者席に並びます」

 ここで昇也師、乱入!

昇也「野望が黒い」

 この真打昇進披露興行、つる子師がトリで新作をかけるのははじめてか?実在しない群馬県立JOMO高校でかるた部に入部した、みなみ。だがその部で扱っていたのは百人一首ではなく、上毛かるただった。
 みなみが言葉を発する度に、その頭文字から始まる札を即答する部長に爆笑の大波が起こる。

 チカラ合わせる190万

 数字は群馬県の人口により変動するらしい。
 
しっとりとした涙を誘う人情噺も良いが、イキイキと跳ねるように喋る新作落語もつる子師の魅力や遊び心が横溢し、とても魅力的だ。群馬のからっ風のようにさわやかな笑いのうちに幕となった。

 外に出たら、つる子師とたま平さんが浅草の観光客に囲まれて、記念撮影に応じていた。先日の『バンキシャ!』での林家木久翁師のアドヴァイス、

「楽屋にいないで外に出なさい」

 を実践しているのだ。こういう言われた事はスグヤル精神はスグにワタシもマネをする。





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