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1月26日(木)夜の紅佳〜神田紅佳の会@墨亭

紅佳「ゆうれい貸屋·壱ー怠け者の前に現れた染次姐(山本周五郎原作)」
※「夜の紅佳」では、連続物としてこの「ゆうれい貸屋」をスタートさせた。今夜は、その第一回。
 江戸京橋炭屋河岸にある「やんぱち長屋」に住む弥六のもとに辰巳の芸者の幽霊が現れた。
 怠け者の弥六はある意味、人生を達観した現代で言うニート。「うらめしやなあ」と言って出てきたのは、色っぽいが、男に恨みを持つやけに論理的な幽霊。先に期待を持たせる序開きであった。
 紅佳さんの幽霊がオツに色っぽい。こんな幽霊なら毎晩でも出てきてほしい。向島に釣りに行くか。
紅佳「鉢の木」
※師匠・紅先生から最初に習った一席だという。原点回帰の意味で口演する。
 北条時頼が一夜の宿に泊まった佐野源左衛門の家でのおはなし。大事にしていた梅・松・桜の鉢植えを火に焚べても時頼をもてなそうとする源左衛門の真心に打たれる。
 後半のヤマ場は「さても源左衛門その日の出で立ちいかにと見てあれば…」からの修羅場読み。ちょっと意味がわからない箇所もあったが、だんだん鎌倉へ近づいていく緊迫感と臨場感があった。「いざ鎌倉」の語源となった。
おしゃべりタイム 紅佳2023年の目標とは⁉
※紅佳さん、今年は「動かない講談」を目指すという。
 席亭の瀧口氏からは「紅佳さんは『鉢の木』を大切にするといい」というアドバイス。
ー仲入りー
紅佳「め組の喧嘩」
※紅佳さんの十八番と言ってもいいと思う。
 町火消と相撲取りの喧嘩を描く。未曾有の最強力士・雷電為右衛門も登場する。威勢のいい男達の大喧嘩をきっぷのいい紅佳姐さんがいなせに語る。
 この喧嘩に対し、町奉行が出したお裁きは「半鐘を召し捕り、遠島にする」というもの。その後、町火消と相撲取りの和解により、半鐘は芝神明社(芝大神宮)に安置されたという。「縛られ地蔵」と並ぶ珍しいお裁きだと思う。
 

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