移動という思考法から生まれる妄想
外出自粛が緩和されはじめ、町にも人が増えてきたと聞く。
さぁこれからどこかレンタルオフィスを借りて仕事をしようか!と思う反面、在宅でもいけるなという気持ちもある。
改めて特定の場所に囚われない働き方ができる僕は、選択という自由があり幸せなんだなと思う。
今でこそ在宅ワークやリモートワークは一般的に受け入れられてきたが、昨年まではあまり好まれていなかった。
リモートワークの批判はだいたい同じ
・直接会わないと会議ができない
・営業ができない
・サボる人がいる
メディアなどでもよく討論されていること。
これらに関しては、いろんな人が表で討論しているので、何か説明を加える必要はないと思うが、
今日はリモートワーク、いや、理想とするノマドワークの話をしようと思う。
「僕はただの妄想が世界を変えると思う。」
よくいうアイデアに価値はないというのは、アイデアだけでなく実際に動いてみないと価値が生まれないということ。
人それぞれが持っているアイデアは素晴らしいもので、そんなただの妄想が世界を変える。
ヤフーの安宅さんも日本人の妄想力は素晴らしいと、いつもドラえもんを褒めている(笑)
勿体無いのは、ほとんどの人が自分のアイデアをただの妄想のままでやめてしまうということ。
Rutenは今、分散型社会の実現という妄想に向かってずっと走っている。実際は直進ではなく、山もあれば回り道をすることもある。
その山を登りきったり、回り道をしても目的地に進むためには、幾つもの「仮説と検証」という名の「妄想と実行」がまた必要になる。
つまり僕の仕事は毎日妄想して前に進むことだ。
ただ、家にずっといても何のアイデアも浮かばない。妄想力が乏しく前に進まない。
そんな時に、僕がよくやるのが移動。もっというとドライブ。
目の前のブレイクスルーがわからない、何をしたらいいかわからない。そんな時は車に乗って意味もなく一人でどこかに行く。目的地なんてないが、とにかくできるだけ遠くに行く。
無心でただ真っ直ぐ、どこまでも真っ直ぐ進んでいく。
そうすると、不思議と頭の中がクリアになって面白いアイデアが次から次へと出てくる。
ある説によると「アイデア発想力は物理的な移動距離に比例する」らしい。
僕の考えでは、少しの緊張感があり不思議と無心になれる「運転」が僕をトランス状態にしているんだと思う。これもまた妄想だが。
僕の理想のワークスタイルは作業をし、つまったら移動をする。
そして移動とともに新たなアイデアが膨らんだ状態で、次の場所で作業をするというノマドワーク。
スティーブ・ジョブズがLSDで覚醒したように、僕は移動で覚醒する。
景色が変わり、環境が変わり、そして新たな人と出会うことによって生まれるセレンディピティと、移動という思考法が僕には必要。
なので、何か考え事でつまってる人は、移動や環境を変えることをお勧めする。
妄想力は今の時代、誰にとっても大事だと思う。
「モチベーション3.0」の著者 ダニエル・ピンクは、仕事をルーティンワークとクリエイティブという分類に分けて考えた。
高度経済成長期はこのルーティンワークでよかった。できる限り多人数を集めて、できるだけ男性で同じ単調作業を成果報酬型で行うことが最も効率的に経済成長ができるとされてきた。
だが、先進国になるとルーティンワークは後進国に流れ、先進国はクリエイティブなアウトプットが必要となってきた。
今の固定観念に囚われず、数十年先の未来のスタンダードは何なのかを妄想してそのアイデアを動かしてみる。
これが今の時代、最も必要なマインドセットじゃないかと思う。
だからいっぱい妄想して、それを動かしてみる。そんな組織をRutenで作っていきたいと考えている。
最近は以前よりも道が見えてくるようになった。
水平線のようにぼわっとしたゴールと、ベクトルしか持っていなかったが、今は足下と少し先が見える。
さらに嬉しいことに最近は初対面の人でもZoomでミーティングしましょうと言ってくれる。以前のように毎月東京に行く必要もなくなった。
僕はこれからどこに行こうか。もう少ししたら西か東に、とにかく真っ直ぐ進み続けるかもしれない。