見出し画像

資格試験に共通する合格要素

 日商簿記1級、中小企業診断士、社会保険労務士、各試験ごとの特徴もありますが、それは別途ご紹介するとして、今回は、共通する合格要素を3点あげて説明します。

1.「難問は捨てる」

 私は、プロフィールにもあるように、大学まで野球をしていました。高校、大学では、プロ野球選手になった同級生もいます。その経験から申し上げると、誰でも打てるようなヘッポコピッチャーであれば、プロに行く選手と凡人選手の結果の差はあまり出ません。
 一方で、好投手と対戦したときには、プロに行く選手の方が、打率は高いです。これは、普段経験していない(見たこともない)困難な場面(問題)ほど、対応力が必要であり、持って生まれた才能が試されるという教訓だと思います。
 この点は、試験と野球に共通する部分であり、難しい問題を取れるのは才能だと思っています。但し、たまたま知っていたとか、かなりの勉強時間を掛けたので細かい論点まで知っていたということもあり得ますが、あくまで限られた勉強時間の中で、高得点を取れるのは、ある程度の才能が必要ということです。
 つまり、忙しい中で、凡人が合格する為には、難問はきっぱりと捨てるとうことです。外野ポールギリギリのホームランでも、場外ホームランでも、同じホームランと割り切り、全部を完璧にするとうマインドは捨てることをオススメします。
 

2.「過去問を熟知する」

 孫子の兵法のなかで、「敵を知る」という言葉があります。これを試験に当てはめてみると、試験委員の専門分野を知るとまでは言いませんが、少なくとも過去問から「出題傾向」と「問題のクセ」を理解し、これを感覚的に習得しておく必要があります。
 正直、私は、社会保険労務士試験の択一の問題について、自信を持って解けた問題は20問ぐらいしか無かったです。じゃ残りの24点分はどうやって取れたかというと、正誤が判断できる問題を排除し、正答率を高めつつ、最終的には感覚で作る仮説や推察で判断していました。
 例えば、

(令和4年度 国民年金法)
 国民年金法第 109 条の2の2 に規定する学生納付特例事務法人は、その 教育施設の学生等である被保険者の委託を受けて、当該被保険者に係る学生納付特例申請及び保険料の納付に関する事務を行うことができる。(×肢)
 ⇒「大学が何万人といる学生から保険料を受け取り、国に納付をする事務を請け負う...」「市役所や町役場では「国民年金課」等の部署を独立で設けて対応していることから、現実的には考えにくいかな。」
(※私の保険料の納付に関する事務ができない理由の推察です。)

(平成28年度 国民年金法)
 国民年金保険料の追納の申込みは、国民年金法施行令の規定により、口頭でもできるとされている。(×肢)
 ⇒「行政は基本的に文書主義となっているし、申込が口頭でOKなんて軽すぎる..」

 という風に、社労士試験の知識で正誤が判断できない問題は、一般的な知識や感覚で答えていくことになります。
 この感覚的なところが、過去問を繰り返し解いていると、各法律の考え方や傾向が何となく、身についてきます。
 予備校の問題集や模試も優れているとは思いますが、これまでの受験生が試験当日、対峙してきた敵は過去問だけです。過去問をまず熟知し、その上で、他の問題集で知識の補充をするようにしましょう。
 
※日商簿記は計算問題であり、出題傾向が変わることも結構あるので、あまりこの要素は必要では無いと考えていますので、ご注意ください。

3.「謙虚さと闘争心」

 ご自身が凡人並の知力しかないと自覚しているのであれば、謙虚に泥臭く行きましょう。「己を知れば百戦危うからず」です。模試の結果が良かったとしても、過去問の点数が十分でも、謙虚にコツコツ努力を続けましょう。日々の成長が、合格という成功に結びつきます。
 そして、最後は、闘争心です。試験は競争で、相対評価の要素があるので、他の受験生よりも如何に点数を積み上げるか。これに尽きます。
 高校時代、毎日夜遅くまで技術指導を受け練習をしましたが、結局最後は「甲子園に絶対に行く」この想いで、やりきった感がありました。試験でもこれは同じで、「絶対に負けない」という内に秘めた闘争心が、1点で笑うか、1点で泣くかを決めるのです。


いいなと思ったら応援しよう!

球道即人道
よろしければ応援お願いします!