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俺のロスチャイルドとの対話

俺「ロス  チャイルドさんですよね?」 

ロ「いや、違いますよ」

俺「いや、絶対そうだ。そんな気がします」

ロ「仮にそうだとしたら、なんですか?」

俺「なぜ、こんな事をするのですか?」

ロ「こんな事?」

俺「みんな困ってるのです。精神的に限界ですよ」

ロ「なるほど。仮にあなたのおっしゃっておられる事が、私の判断に

  よって決められたとお考えならば、それは違います。

  貴方たちが自ら選んだ道なのですよ」

俺「そんなふうには思えません。選んではいませんよ。気がついたら、

  この状態にいた。つまり、貴方は、我々、庶民を騙したのてす」

ロ「庶民? その言葉は、私が最も忌まわしく思う人たちです。

  浅薄で、欲深く、他人の粗探しに余念のない。

  私は、そうした人間たちは、早くこの地上から消滅すれば良いと

  思っています」

俺「だけど、貴方も、そもそも庶民でしょ?」

ロ「そうですよ。だからこそ、王の地位をもとめている。いや、

  私が仮に、貴方のおっしゃる人物だとすれば、ですね」

俺「さっき、庶民は、浅薄で、欲深く、他人の粗探しに余念のない、

  とおっしゃいましたよね?」

ロ「はい。それが何か?」

俺「私も、その庶民の一人ですが、違う風に自分のことを捉えて   

  います。

   情に厚く、志を持って、他人の幸せも自分の幸せのように

   思える。それが庶民だと思っています」

ロ「ほー、なるほど。貧乏人らしい考え方ですな笑」

俺「何の問題もありません」

ロ「私の祖先は、王、貴族、政治家に、必要なだけ、お金を貸しただけ

 の事だ。不要なら不要で良いはずなのに、それら愚か者たちは、 

  借りる時は神妙な顔をして、一旦お金が懐に入れば、大きな顔をし

  て歩き回っている。庶民とは、そういう人間たちのことです」

俺「あなたの嫌いな庶民がいなくなれば、世界はあなたの思った通りに

 なる。そうお考えなのですね?

 庶民殲滅作戦が、根幹にあるのですね?

 しかし、とすれば、庶民であるはずのあなたも、消されるべき

 ということになりませんか?」

ロ「ですね。しかし、世界の有力者たちは、私に頼っています。今の

  それぞれの地位を守るために、私にはひれ伏します。

  私が必要とされ、貴方達がいうところのDSという存在であり

  続けるのは、それを貴方達が望んでいるからです。私は貴方達の

  影でしかありません。

  だから、仮に、私がロスチャイルドという人間で、庶民殲滅を

  図っているとすれば、それは貴方達が望んだ帰結だと言えますよ」

俺「随分と傲慢で、冷たい心情の人間、いえ、悪魔にも似たお考えだと

  わかりました。

  貴方ほどの影響力があれば、世界を救う事ができるはずです。

  しかし、貴方は、その影響力を破滅の方向に行使しておられます。

  人々の思い出やつながり、夢、全てを破壊しようとしています。

  そんな大それた影響力を持つことを自覚されながらも、自分は 

  関係ないと主張されるのは、人間としての暖かみを、全く感じま

  せん。貴方は、悪魔です」

ロ「先程、貴方は、私も庶民であるとおっしゃいましたよね。

  だとすれば、庶民も悪魔です。いや、悪魔になれます。

  現に貴方達の所属する国家というものを代表している人たちを

  ご覧なさい。

  庶民が悪魔にもなれる好例でしょう。

  残念ながら、この計画は、このまま進行していくでしょう。

  庶民の手によって、です」

俺「私は、心の中に住む天使を大切にして生きたいと思います。

  決して悪魔に心を売り渡しません」

ロ「どうぞ、ご自由に。しかし、悪魔はすぐそこまで来ていますよ。

  次々と貴方を恐怖で脅すでしょう。

  果たして、天使だけで生き残れるでしょうか?

   おっと、時間がないので、この辺りで失礼致します」

  






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