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7Kライフ ~ 研究者(専門は、少子化対策、子育て支援、ワークライフバランス、ダイバーシティ)、子育て、介護、看護、家事、子ども会、広汎性発達障害、~ と格闘する中で、気付いたこと、考えたことを情報発信していきます。

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最近の記事

2024年12月6日 KOBELCOグループでの『D&I講演』に向けて

お世話になっております。 12月6日に向けた関連動画をアップロードいたします。 関係者限りでご高覧いただけますと幸いです。 渥美由喜 1.10月31日の打ち合わせ動画 2.メトロールの解説動画①30分通常の私の話し方よりも、意図的にゆっくりなスピードで解説しています。 youtubeでは速度調整できますので、視聴時間を短縮するために1.5倍で視聴していただく方が良いかもしれません。 3.メトロールの解説動画② 56分こちらは、講演のスタイルで解説したものです。①を視聴し

    • 公園で待っていた雪ダルマ

       30年近く前から、週末に20年続けた「子ども会」は年中無休でやっていた。ある年、正月に東京では珍しい大雪。ひざまで積もり、まだ降りやまない。人も車も、姿はまばらだ。  「さすがに、こんな日には、誰も来ないだろう」家でこたつにくるまっているが、なんだか胸騒ぎがする。エスキモーのようなダウンを着こみ、公園に行った。だだっ広い一面が白銀の世界。  遠い向こうにぽつんと「雪だるま」が2つ。「やっぱり、誰もこなかった」と帰ろうとすると、「おそいよう!待ってたんだよ」と声がする。

      • ガンジイの思い出

         子どもの頃、近所に「ガンジイ」がいた。偉人ではない。「頑固なじじい」だ。ピカピカの禿げ頭にカエザル髭をピンと生やし、見るからに海千山千のツワモノだった。  秋になるとたわわに実る柿を狙って、ガンじい邸に悪ガキどもが集結する。あともう少しで手が届くというタイミングで、「コラーッ」と雷が落ちる。「ワーッ」と蜘蛛の子が散る中、いちばん年少で、ドンくさい私だ、捕まった。遠巻きに見ている子どもたちに向って、「こわっぱが捕まって、年上が真っ先に逃げるとは、ひきょう者め。恥を知れ!○○

        • イクメンより、イキメン

           イクメンの増加は、良いことだと思う。しかし、あえて突き放した言い方をすれば、自分の子どもを育てるのは当たり前だ。  父親ペンギンは、母親ペンギンがエサをとってくる間、吹き荒れるブリザードの中、数ヶ月もの間、じっと身じろぎせずに卵を温め続ける。動物だって、頑張っているのだから、人間が自分の子どもの世話だけで満足してはいけないのではないか。いま地域の子育て支援を担っているのは、主に女性だ。子育てNPOにしても、PTA活動にしても、活躍している男性はごくわずかだ。  今後、自

          真正ノマドワーカー

           喫茶店など職場以外を転々と渡り歩いて仕事をしている人たちをノマド(遊牧民)ワーカーと呼ぶ。  私自身、30年近く前から、ワークライフバランス(仕事と生活の調和)やダイバーシティ(多様な人たちが活躍できる企業・社会)を研究してきたが、典型的な「足で稼ぐ」ノマドワーカーだった。  これまでコンサルタント以外でも、仕掛け人とか、プロデューサーはそういう働き方をしてきたが、人口減少社会では、あらゆる職種で、ノマドは増えるはずだ。  これまで日本企業の強みは、OJT(オンザ・ジ

          真正ノマドワーカー

          サラリーマン プー太郎

           私は、初めて仕事で会う人から、ほぼ100%の確率で「あれ!今日は出張ですか?」と訊かれる。その理由は、いつも巨大なキャリーバッグを持ち歩いているからだ。  20年近く前から、「いつでも、どこでもオフィス」を追求してきた。皆さん、「いったい何が入っているの?」と聞いてくる。私が、「家財道具一式です」と答えてツッコミを待っていると、「なるほど」と納得されてしまうのは、ちょっとつらい。  必要な書類は基本的にPDF化をしており、紙媒体では持ち歩いていないが、顧客にプレゼンする

          サラリーマン プー太郎

          惨事 おむつバラマキ事件

           私は妻と交代で、息子たちの保育園の送迎をしてきたので、巨大キャリーバッグには、保育園の送迎グッズも入れている。送迎をすると、ちょうどラッシュアワーから外れることになり、巨大キャリーバッグで電車に乗り込むうえで好都合だ。  以前、クライアントとの打ち合わせに遅れそうになり、キャリーを引きずって走っていたら、うっかり段差に気づかずに、キャリーごと転んでしまったことがある。  ゴロゴロゴロ―、ドシャーン、バターン、ガサッ、バサッ、ドサー 何ごとかと振り向いた人たちの目に映った

          惨事 おむつバラマキ事件

          『三丁目の夕日』シンドローム

           「職場より家族に評価されたい」、「上司より顧客に評価されたい」、「会社より社会に評価されたい」そう考えている私は、給料は下がったものの、2回転職した。  20数年前、最初の職場は、朝、部の掲示板に「部内会議、午前2時スタート」と書いてあるような長時間労働職場だった。男性上司や先輩の大半は片働きで、過多働きだった。心底、嫌気がさして辞めた際に、失業も経験した。妻に養ってもらい、今も感謝している。別原稿で書いた通り、「共働きは保険」だ。  日本は20年前から、片働き世帯数より

          『三丁目の夕日』シンドローム

          業務効率化とスローライフは1セット

           人口減少社会では、一人あたりの業務量は確実に増えていく。すべての人が上りのエスカレータにたたずんでいるようなもので、少しでも足を止めてしまえば、あっという間にやるべきことが積もっていく。たえず業務改善を工夫する姿勢は、今後は誰にでも必須のスキルになるはずだ。  私は職場でよくタイマーを使っている。例えば、私が上級研究員や部長職を務めていた頃、部内ミーティングで、業務報告を1分、3分、5分でやってみよう、と提案することがあった。人間には、もともと体内時計があるが、多くの人は

          業務効率化とスローライフは1セット

          制約社員とは、成功が約束された社員

           仕事と家庭を両立するうえで大切なのは、子どもや親にはペースを合わせる一方で、常に仕事や家事の効率化を考える姿勢だ。私は2回の育休体験を経て、マルチジョブをこなす能力も高まった。  夕方、保育園の迎えに間に合うように仕事を終え、子どもたちとともに父の介護のために実家へ行く中で実感しているのが、時間管理の大切さだ。  仕事で培った能力は育児や介護にも生かせる。赤ん坊は「リスクの塊」であり、見守っている大人は常に「次に何が起こるか」を予想しながら、リスク回避のために頭をめぐら

          制約社員とは、成功が約束された社員

          ワークワークで、ワクワク上司

           私が「ワークライフバランス(仕事と生活の調和、WLB)の研究に取り組みたい」と会社に申し出たのは今から30年近く前、入社2年目だった。当時の上司は鼻で笑った。「おまえ、バカだなぁ。日本企業はワークワークで大成功をおさめてきたんだ。WLBなんてやるわけないだろう。欧米企業は…とおまえは言うが、だから欧米はダメになったんだ。何がWLBだ。俺なんか、ワークワークでわくわくしちゃうぞ、ワッハッハ!」  研究禁止命令を出されたので、仕方なく私は、自分の時間を使って海外の論文を読んだ

          ワークワークで、ワクワク上司

          介護は、「抱え込まない」ことが大切

           50代前半で、自分の両親、連れ合いの両親4人が存命の場合、誰か一人が要介護になる確率は6割、50代後半では9割まで高まる。家族に要介護者がいる社員は、現在すでに1割強いる。特筆すべきは10~15年後に、大半の職場で介護社員の割合は2~3割に高まる。介護は誰にでもやってくると覚悟すべきだ。  介護に関する費用を捻出するために収入を維持するという面からはもちろん、生活が介護のみにならないという面からも就業を継続することも大切だ。しかし、介護を理由に仕事を辞める人は年間10万人

          介護は、「抱え込まない」ことが大切

          介護は、「騎馬戦」で乗りこえる

           介護は肩車ではなく、騎馬戦で乗りこえるのがポイントだ。一人で両肩に背負うと身動きがとれないし、共倒れというリスクもある。真ん中の心棒になる人の他に、両サイドに協力者がいると心強い。  介護をしていない人は、よくケアマネジャーやホームヘルパーが心棒になってくれると勘違いしやすいが、彼らは介護のプロだが家族のプロではない。心棒役は家族がやるしかないが、親族や介護のプロの力も借りつつ、時々心棒役を代わってもらうとリフレッシュできる。  介護に直面したら、介護を仕事のように1つ

          介護は、「騎馬戦」で乗りこえる

          グチから生まれる「絆」

           最初の育休時、私は頭の中がビジネスモード全開なまま、いきなり地域社会に突入した。たいていそういう男性は失敗をやらかすのだが、私も大失敗した。  ある時、公園でママたちと輪になって話していると、あるママが延々と愚痴った。「夫は仕事、仕事で毎日、深夜にならないと帰ってこない。ほんとうに仕事をしているのかしら。もしかしたら女を作ったんじゃないかしら…。あぁ、私は一体、どうしたらいいんでしょう?」今になれば、最後の言葉は別に誰かに投げかけたというよりは、つぶやきみたいなもんだろう

          グチから生まれる「絆」

          男の沽券

           私は2回、転職した。最初の育休は、2番目の会社で取得した。男性で第一号取得者だったので、職場の反応が面白かった。  女性の先輩たちは、親身になっていろいろと教えてくれた。後輩の女性たちは、「私たちも働き続けながら子育てしたいので、応援してます」と励まされ、育休中のバレンタインデーには、生涯で一番チョコレートをもらった。机の上にチョコが山積みになっている写メが送られてきて、「ジャニーズ事務所みたいだなぁ」とにやけた。もっとも復帰した翌年のチョコは激減し、突然のモテ期は瞬間風

          イクメンの悲哀

           最初の育休中、公園デビューに失敗していた私に、親切な女性が声をかけてくださり、ようやくママ友の輪に入れた。ほっとしたのも束の間。ストレスだったのは、結論がないまま延々と繰り返される、ネバーエンディングストーリー。  職場では、結論を求めて言葉のやり取りをするから、あまり男性、女性という性差を感じることはないが、地域の女性は別に誰も結論を出そうなんて思わない。皆さん、親身になって人の話を聞いているふりをしているが、実はあまり聞いていない。  あれっ、さっき話がここまできた

          イクメンの悲哀