お加持教室11 胃を通す
皆さん、胃が重かったり、動きが悪かったりすることってありますよね?胃は、気が上半身から下半身に流れる体の真ん中に位置し、内臓のどこが悪くても調子が悪くなってしまいます。内臓が調子悪くても食欲旺盛で、胃の不調を全く訴えない方も、時々おみえになりますが。
ところで、私たちの皮膚の表面外側には、その内臓を動かす経脈(けいみゃく)がめぐっています。胃の経脈、心臓の経脈、大腸の経脈というように。そして、胃が不調な時は、胃の経脈沿いの皮膚のかさつきなど、何らかの異変を出してくると言われます。
通常全身には361のツボがあると言われますが、このツボを刺激することで、
内臓を外から動かすことができます。
ツボへの刺激は、鍼灸院でしてもらったり、自分でお灸をしたりマッ
サージをする方法もありますが、今回は、お加持で経絡人形を使って、
ご自分で鍼を一本入れていただき、その効果を感じていただこうと
思います。まずいつものように、どのあたりで気が滞っているかを
診ていただいてから。
胃の経脈は、頭から足の先まで上から下に流れています。川の流れ
も上流から下流に流れますが、上流にものがたまっていても、水は流れ
ませんが、下流にものがたまってもいても上流の水は流れません。人の気も
上半身で流れなかったら、足に鍼を入れることで流れることがあります。
そして、経絡人形に鍼を入れることで治療をする、これに関して奇異な
思いを抱く方は多いと思いますが、これは人形でなくても空に向かってして
もかまわないのです。ただ、物がある方が場所を特定しやすい、それだけの
ことです。自分の体をこの人形に写す、そういったイメージでして下さい。
よく使うツボは、乳中、水道、足三里、胃兪(背中)など
胃の気を流すことで、胃の詰まりが抜けたり、頭が軽くなったり、呼吸が楽になること
があります。そして、気をつけないといけない点は、心臓や肺に病気がある方は下げてはいけない場合があるということ。また、胸苦しいときや体がだるい時なども避けましょう。このような時は、気を上げないといけない時なので、気が上がって心臓や肺に十分気がめぐったら、自然に胃の気は流れてきます。
2022年7月12日