定年後の夫の育て方(7)外でケンカして
定年後の夫の育て方、第7回です。
以前の話はこちら。
第5回までに寄せられたコメントを集めました↓
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お醤油の瓶のふたがない(2019年11月)
少しずつ料理を覚えようとしている夫。
まずは電子レンジだけでできるレンジ料理から。
わからないなりに、頑張っている様子がうかがえた。
ところが、料理をしてる最中にお醤油のびんのふたをなくしてしまった
(こだわって、びんのお醤油を通販で購入していた)。
サランラップと輪ゴムをふたがわりにして止めておく。
使いにくい。
面倒だ。まったくもー。
新しいお醤油を買いに
週末2人で買い物に出る。
生協の宅配を利用しているが、それだけですべてはまかなえない。
週末の買い物は欠かせない。
そこで、ふたが分離しないタイプの醤油を購入した。
よく売っているキッコーマンなどの真空タイプ。
こだわりのしょうゆではないが、しかたない。
これなら、ふたはなくならない。
重い荷物は夫に任せて家路につく。
別々に帰る
帰る途中で思わず本音が出る。
あつこ「今日買ったおしょうゆなら、もうふたは無くならない。
あの残っているおしょうゆを使うのが、ゆううつ。
本当に使いにくいし」
似たような苦情をぶつぶつと言い続ける。
理科系夫「ボクだってわざとなくしたわけじゃないし。
悪いと思うけど、そんなにずっと言わなくたっていいじゃない」
あつこ「本当に使いにくいんだから、そう言っただけでしょ」
夫は嫌な顔をすると、いつも歩かない道のほうに足早に歩いて行く。
結局、別々のルートを通って家に帰った。
黙って夕食の支度
家に帰ってからも話す気にならず、黙って夕飯の用意をした。
キッチンに2人いて、箸を出したり、ビールを出したり、お皿を出したりしているが。
でも口は聞かない。
なんだか意固地になってきた。
このまま一緒に夕飯を食べるのも嫌だと思っていたところ、
夫から話しかけられた。
理科系夫「ふたをなくしたのは悪いし、これから気をつける。
だけど、同じことをずっと言い続けないでほしい」
あつこ、しばし考える。
さいきん、夫が家事をするとイライラすることが多い。
が、確かにこのままで夕飯を食べるのも気持ちが悪い。
いったん仲直りしておくか。
あつこ「お醤油の件はわかった。とりあえずご飯を食べましょう」
が、夕食の場もあまり話は弾まなかった。
場を取り持ってくれる娘たちは、もうここにはいない。。。
退職後に、ペットを手に入れる人が多いと聞いた
(小型犬とか猫など)。
夫婦の無言の時間を
埋めるものなのかもしれないと、ぼんやり思った。