#33 ボリビア・ラパスの観光地どまんなかにある小さな楽器店で、チャランゴの練習を再開しました。
2022年10月16日 domingo
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明日は(だいたい)二週に一回通っている、チャランゴのレッスンの日。以前教えてもらっていた人とは連絡が取れなくなり、「なんだよう、けっ」という感じで気乗りがしなくなったのと、仕事が忙しくなったのもあり、半年ほどは、まったくチャランゴを触らず過ごしていた。が、残りのボリビア滞在期間が少なくなってきた焦り、と、ある程度弾けるようになってから帰国したい気持ちがむくむく膨れ上がり、ラパスの観光ど真ん中スポット「サガルナガ」通りにある楽器店の扉の張り紙「チャランゴレッスンあります」をみて、店主に「レッスン受けたい」と言って、その次の週から通いだした。今で約一ヶ月半経つ。
実はこの同じ場所で、日本人のチャランギスタ(チャランゴを弾く人)のレッスンも受けられるのだが、(そっちの方じゃなくて?と確認された)私は、Jhonさんというボリビア人のマンツーマンレッスンを受けている。一時間60ボリ(=1300円くらい)。
最初は基本のき、の、チューニングから。初回のレッスンでは、チューニングだけでもめっちゃ時間がかかって、笑われた、というか、呆れられた。。。
毎回、課題を与えられ、「毎日15分は練習するように」と言われ、「この課題ができるようになったら、次のレッスンに来て」(Jhonさんは、かなりクールなタイプだとおもう)という感じで、私のへなちょこレベルでは簡単にクリアできない課題が出されるので、二週に一回がやっと。なんとかこのペースは維持していこう、と決意し、最初は億劫だった自主練も、チューニングのスピードが格段に早くなり、コードをいくつか覚えてからは、弾くのが楽しくなってきて、今では昼休みに一旦帰宅し、練習している。二階に住む、大家のエリカさんは、「おうおう、やっとそれっぽくなってきたな」と思っているだろう。
少しずつ指の動きにも慣れてきて、Jhonさんの指示通り、右手の爪は弦を弾くために伸ばし、左は弦を押さえるので、できるだけ短く切りそろえている。私は爪を長く伸ばすのに慣れていなく、先の白い部分が大きいのが、視覚的に気に入らないので、それを隠すようなネイルを塗ることにした。思いがけず、女子の爪をしている。右手だけ。
チャランゴのためだけに自分の爪が、いつものそれじゃなくなっているのが、なんかおもしろい。新しいことを始めると、こういった思いがけない変化が起こる。
クールで物静かなJhonさんだが、少しずつ打ち解けてきた感じもする。前回のレッスンでは、なにかと私の発言することに「変な子」と言って、笑っていた。そして、なかなか上達しない私に
「毎日練習してるか?」と聞くので
「仕事が忙しくて・・・」
「みんな子どもがいると、忙しい忙しいというけど。子どもいるの?」
「いない」
「じゃあ、時間あるだろ」
「へへへ・・・」
よく使うコードから教えてもらっていて、とにかく「指の動きに慣れろ」といつも言われている。そして同時に、弾き方のリズムも教えてもらう。
私が覚えた簡単なコード進行に合わせて、Jhonさんがギターやチャランゴでセッションをしてくれるので、「めっちゃ弾けてる!!」と感じるが、「はい、一人でー」とJhonさんの演奏がなくなると、途端に音が響かなくなって、「やっぱり、まだまだやーん!」となる。
そして、笑われる。はい、練習します。。。
そんなレッスンがだんだん楽しくなってきた私。
「今日は、楽しい一日になったよ、ありがとう、いっぱい笑わせてくれて。」と言われた前回のレッスン。笑ってもらってなんぼです。「自分でちゃんとやれよ」な、教え方のおかげか、たぶん日本に帰っても自分で練習できる。とおもう。
2022年10月17日 lunes
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今日のレッスンでは着くなり「どんなふうに私をびっくりさせてくれるんだ?」(=どれだけ上達したか見せて)と言うので、
「あなたをびっくりさせるものは何も持っていません。」と応えてから、レッスンがスタートした。
私がひたすらに毎日弾き続けた E- と A- を指で弾いていると、
「音がきれいに聞こえる。どうした?」と聞いてきたJhonさん。
「知らん」と答える私だが、たぶん爪が伸びたからかな?、とおもった。
今日のレッスンでは、また新しいリズムと歌に合わせたコード進行を教えてもらい、いつものように最後はセッションをしながら復習、という流れ。
「早くてついていけん!」と私は、手に汗をかいて、滑りながらも必死にJhonさんの演奏についていく。
「ほとんど弾けてるよ。」とは言ってくれるものの、途中ガタガタになりながら、最後のA- だけ「ジャラ〜〜〜〜ン」と合わせる私に
「最後だけやんっ!」(と関西弁的に突っ込まれている、と認識している)と笑う。そんな楽しい一時間のレッスンは、あっというまに終わり、帰り際、「¿Estás felíz?(あなたは幸せ?)」と聞くJhonさん。「ん?レッスンができて?」「いや、人生全般の話」と。「まあ、幸せな方だとおもう、なんで?」と聞くと「多くの人は文句や不満ばっかり言ってるからね」と。
そんな会話を最後にして、今日はお店をあとにした。
どう抱えて固定できるのか、座り方も、持ち方も定まらないのが、目下の悩み。
2022年10月20日 jueves
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おまけの日記。
昨日、活動で通っている障害者施設の女の子たちが、私と同じ色のネイルをしていた。偶然にも。
定期的に、ネイルや化粧をしに外部からエステティシャン的な?女の人たちが来てくれるそう。ボランティアで。そんな活動もやってるんだ。
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