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#20 ボリビアで仕事する、ということ。最近ちょっと疲れています・・・

2022年3月27日 domingo
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しばらく日記を書く気力もないくらい、日々の仕事といろいろに少ししんどかった最近。と言いながら先週の土曜日も昨日の夜も、ディスコに踊りにいく元気はありました。いや、踊って発散しないと、もたなかった。。。
仕事では、同僚に頼んでいたことが全然できていなかったり、生徒が(担当教師も)ミーティングに現れない、参加者が途中で抜けていく、、などなど。約束が守られないことが当たり前に起こるので、先の見通しがつかない、という状況。はたしてこの国で長期的なプロジェクトは成立するのか?という根本的な問題にぶつかっていた。色々書き出すと愚痴のオンパレードになるので、詳細は書かないが、そんな感じなので、準備していたものが無駄になったり、なんだか途方に暮れる日々を過ごしていた。
そんな中でも一年生の連続ワークショップ「APPLE」は、今のところ毎回8人ほどの生徒が、しかも始業時間をみんな守って(それすらうれしく感じるようになった!)参加してくれているので、私にとっては癒しの時間になっている。よく考えたら、スペイン語もうまく喋れない、正体の知れないアジア人の授業に参加したい!という意志を持って、参加してくれているので、けっこうな変わり者の集まりだな、とおもう。そんな個性が余計に可愛らしく感じる私です。

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一応の決まりごとに沿って作業をするのだけど、無視して黙々と自分のペースで、新たなオブジェを作り出す子とか

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材料が足りなくて、予期せぬかわいいものが出来上がったりするのを見て

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この国の「デザイン」て、絶対アート寄りに持っていった方がいいよなーと感じるのです。職場は「職業訓練校」なので、考え方は真逆ではあるが。とにかく彼らの個性を垣間見る時間に癒されている私。

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いつだったか、満月に近かったある日の帰り道。作り過ぎたスパイスカリーを近所の友人たちに消費してもらおうと晩ごはんを誘った日のこと。気が重い私だったが、夜の始まりの空の色と、ポッカリと空に現れた大きな月を見て、それだけで気持ちが少し軽くなった。

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ラパスは都会ではあるけど、山も近くに見えるし、(いや、基本、山の中に住んでいるのだ。)空の移動手段テレフェリコに乗って、街の景観を眺めるだけで、少し気分が楽になったりするので、その点はいいなとおもう。

昨日の土曜日は、午後にデザインプロジェクトのミーティングを、生徒と、担当教員でもあり友人のダニエルと学校でおこなったあと、

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ダニエルとその彼女、そして日本人の友人に、エビスパイスカリーをふるまう会を予定していた。ミーティングの帰り道、仕事で疲れている諸々のことをダニエルにも相談。家が近所なので、いつも帰りの坂道でしばらく立ち話をする私たち。昨日は二人とも腹ペコだったので、道の小店で桃を買った。プライベートのことも色々と気遣ってくれる彼は、「悩んでしんどくなると、心臓(シンゾウ)が大変でしょ?」と「シンゾウ」だけ日本語で言う。「友達だから、いつでも話して。その気持ちの負担を自分も持つから。」というようなことを言ってくれた。グラシアス。

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夜6時、まずは日本人の友人がうちにやってきた。さっそく鍋のエビカリーを見せ、テンションが上がる私たち。「やっぱり食のモチベーションはすごい!」という彼女。本能に直結する欲の強さ、よ。ダニエルと彼女が来るまで1時間ほど色々な話をし、消化しきれないLocoto(唐辛子)入りチョコを彼女に食べさせた。

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19時過ぎにみんながそろい、さっそくカリーをふるまう。私がこのカリーに合う、と言っていた白ワインを持ってきてくれたダニエルたち。そして前に一緒に見かけた、謎の辛いリキュールも。ハーブが色々と入って、味はおいしかったが、辛い!!そして強い!!!全く消化しきれなく、途中で Singani[シンガニ]=ブドウのリキュール に切り替える我ら。

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ダニエルの彼女は、私が前にお裾分けしたチキンとナスのカリーが初めてのカリー体験で、それ以降、大のお気に入りになった、と聞いていたので、今回は渾身のエビカリー。しつこく何回も「muy rico,,, delicioso!(すごくおいしい、本当においしい!)」と言って、カリーだけおかわりした彼女。本当にしつこいくらい「おいしい」を連呼する様子に、私もうれしくなる。作った甲斐がある。

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そのあと、恒例の?ジェンガを楽しんでから

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みんなでディスコへ繰り出す。1時間半ほど踊って、家路に着いた。前にも一緒に行ったところだけど、昨日はラテンミュージックが多く、バーカウンターに登って踊る若い子たちのエネルギー、熱気がすごかった。


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今日、日曜日は朝ゆっくり起きて、久しぶりに泳ぎに行く。
バス停までの道で、昨晩ディスコへ行く途中に落とした自作の指輪を少し探す。やっぱり見つからなかったので、パチャママ(大地の神様)に捧げた、とおもって、あきらめる。(今日の夕方にまた新たに作りました↓)

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バス停で、公共バスの Pumakatari[プーマカタリ]を待っていると、今日はちょうどいいタイミングでやってきた。ラッキー。

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家族づれで賑わっていたプールで一人黙々と泳いでいると、ぷくぷくの可愛らしい6歳くらいの女の子が私の方に寄ってきた。腕に浮き輪をはめて、まだうまく泳げない様子。とてもおしゃべりで色々話しかけてくるが、なんのこっちゃ?という感じで理解できていない私。その後も違うレーンから手を振ってくれたり、と思ったら、また私のいるレーンにやってきて一緒に泳ぐ練習をしたり、水の中で踊ったり、しばらく一緒に遊んだ。巨漢のパパと「もう行くね」と「ありがとう!チャオ!」と言って彼女がプールを離れた少しあと、私はサウナでゆっくり体を温めてから、施設を出る。すると、またいいタイミングでプーマカタリがやってくる。「指輪をパチャママに捧げたからか??」と勝手にいいように解釈し、腹ペコの私は、お肉のおいしいレストランで昼食をとることにした。眠気もありたっぷり疲れてはいるが、体を動かすとスッキリ。そして運動の後のビールとお肉。最高。

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仕事ではイラッとすることもあるけど、ふらっと出会う子どもたちと一緒に遊んだり、ディスコで見知らぬ人と一緒に楽しく踊れたり、そんな楽しみもあるボリビア。イライラはうまく発散しながら、もうちょっと魅力的な部分も見てみたい、とおもった日曜日の夜。今から晩ごはんの準備。食べて、動いて、寝る!の生活、心がけてます。

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ATSUKINO(アツキーノ)

2006年〜日本でグラフィックデザイナーとして働いた後、2013年に渡英。スコットランドの The Glasgow School of Art で修士号(Communcation Design: Graphic Design)を取得。帰国後はアートディレクター、キュレーターとしてデザインディレクションとともに現代アートの展示企画制作なども行う。海外での生活、旅を通じて得られる新たな表現や人との出会いが次の可能性につながると信じて動く、旅するデザイナーでありアーティスト。現在は南米のボリビア、ラパスにてJICAボランティア活動中。デザイン教育環境の改善にあたっている。
http://nakanoatsuko.com/
https://shadow-candle.com/


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ATSUKINO
ボリビアの障がい者との協働プロジェクト進行中!チップはボリビアでの活動+滞在費として使わせていただきます。