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シェアロをProductHuntでローンチしました

皆さん、こんにちは。Teshiです。
先日(2023年11月15日水曜日)なのですが、現在開発しているシェアロというインタラクティブ動画プラットフォームをProductHuntにてローンチしました。

https://www.producthunt.com/products/sharelo 
実際のローンチページはこちら。

ProductHunt(プロダクトハント)とは?

ProductHuntは簡単にいうと新しいプロダクトへの投票サイトで毎日週末なら15-25件、平日なら35-65件程度のプロダクトが日々ローンチし順位を競っています。5位以内に入賞するとProduct of the dayのバッジがもらえ多くのスタートアップでは初期のソーシャルプルーフとしてこのバッジを利用します。
またProductHuntでアクティブなユーザーはマーケティングでいうイノベーター、アーリーアダプターに当たる人が多いため未熟なプロダクトでも初期ユーザーを獲得しやすいメリットもあります。

シェアロとは?

簡単にとどめますがシェアロは分岐動画/対話型動画(Branching Video)を簡単に作るためのインタラクティブ動画プラットフォームです。複数の動画を選択肢で繋いで視聴者の好みで動画を移動していけます。また、動画の中にSpirなどの日程調整ツールを直接埋め込んだり、動画からテキストや動画で返事をもらえるなどができるようにしています。
興味のある方がいましたらサイトをご覧ください。

https://www.shareloapp.com/ja

ローンチの結果

当日のランキング

結果はこんな感じでした。

🗳️投票数: 351件
💬コメント数: 172件 
🎖️順位: 8位/63プロダクト中

サイト流入はまだ現状ゆるゆるあるので1週間で400-500ほどかなと思います。1位-3位だと2000-3000ぐらいはあるみたいです。

なお曜日によって競争率や得票数にはかなり差が出ます。平日の火水木は競争率が高いですが、その分上に入ることができれば多くの得票を集められます。例えばシェアロは水曜にローンチしたのですが上記の通り63社がエントリーしています。本日土曜日(2023年11月18日)は17社のみです。

ローンチに際して参考にしたもの

typedream社がProductHuntのローンチチェックリストを公開していたためこれを参考にしました。チェックリストではないですがブログもあります。

https://typedream.com/blog/what-we-did-to-get-typedream-1-product-of-the-day-on-producthunt

やってみたこと

サービス側の調整: 3週間前ぐらいまで

今回はブラックフライデーに合わせてプロダクトハントに出すという予定だったので、10月末ごろまではその準備やバグの修正、オンボーディングの改善などシステム側の準備を進めていました。またそれに合わせてプロダクトハント内のコミュニティで発言するなどをして少しフォロワーを増やしていきました。

プロモ動画を作る

ローンチに合わせてプロモ動画を作ることにして、Typedreamなどを真似して1分程度の動画を作成しました。ただ動画に関しては対して見られなかったりするのでなくても良いかなとは思います。

ハンターを探す

プロダクトハントではハンター、メーカーという2つの役割があり、メーカーとはサービスを作った人となります。メーカーがハンターになることもできますが、誰かに自分のプロダクトをピックアップしてもらうということもできます。

ただし、以前はこのハンターの方にハントされるとその人のフォロワー全員にメールが届いてたそうなのですが、今はそれがなくなっているので効果は限定的です。それでもハンターの方がいた方がサービスの信頼性や、ある程度ハンター経由での得票がある点では良いかと思います。

シェアロの場合はRohanさんという方にサポートしていただきました。
https://www.producthunt.com/@rohanrecommends

サポートしてくれる人を集める: 当日まで

賛否両論ありますが、プロダクトハントでは基本的に上位にあるほぼ全ての会社(オープンソースは除く)は、事前にプロダクトハント上でコミュニティを作る他、LinkedInやX上でDMを送って当日投票をしてくれそうな人を集めるということをしています。なお、投票という言葉を使うと規約的によろしくないため、英語だとsupportという言葉を常に使います。言葉遊びですね。またサポートだけお願いする人をテイカーだと取る人もいますし、フィードバックをもらえたら嬉しいので、基本はsupportとフィードバックをお願いというふうにメッセージします。

以下の画像は、まもなくローンチ予定の方へのメッセージ例です。

これを僕の場合は、もうすぐローンチする人や、よくフィードバックコメントをプロダクトハント上で書いている方を探して送る、ということをしてました。LinkedInが基本で、LinkedInアカウントが見当たらない時はX.comを使う感じです。(X.comはフォロしていない相手からのメッセージが見られない可能性が高い。)

また、繋がっている方のローンチの際にはこちらからも投票とコメントを必ず行い80件ぐらいは3週間でコメントしました。
中にはCongrats on the launch!のように一言だけ書く方もいますが、このメッセージでは相手にとって何の役にも立たないので、僕の場合は全てのコメントをサービスを実際に使ったりサイトやデモを見た上で行なっており結構大変でした。

これらの方法でティーザーページを当日までで200名少しの方がサポート予定として登録してくれました。(下の画像)
なお、お金を払ってcoming soonリストの一番上に表示することができるのでそれで数を増やすことはできますが、コミットが弱いので効果は限定的かと思います。

日本でもプロダクトハントのアカウントを持っていそうな方、持っている方30人ぐらいにコンタクトを取って、10人-15人ほど支援いただけたかなと思います。応援いただけた方ありがとうございます。

もう一点、こうして繋がった人とMTGすることになってサービスを使ってもらえることになったり、パートナーシップの話が出たりしているので、ProductHuntという理由を使ってコネクションを作れるのは結構良いことかと僕は考えています。もしターゲットの会社がエンプラのみやB2Cのサービスだとちょっと違うかもしれませんがシェアロはB2Bなのでメリットがありました。

ティーザーページ

メッセージとコメント返信を頑張る: 当日

日本時間の17時に投票が始まるため、当日はその時間にスタンバイしておきます。投票時間になったらLinkedInやXからbot扱いされてしまわないように気をつけつつサポートしてくれることになった人全員にメッセージをしてサポートお願いしていきます。自動メッセージ送信についても検討しましたが、それをやってBanくらったんだよねという方がいたため、安全策を取ってマニュアル送信することにしました。

なお最初に繋がった後全然メッセージに返信くれないという方もいるのですが、遠慮することなくメッセージしていました。単純にLinkedInを見ていなかったり、重要なことならまたメッセージを送るだろうと考えている方が多いかと思います。

最初の4時間が過ぎるとその時点での順位が公開されるため、この4時間にいかに投票を増やして上位5位以内(できれば3位以内)に表示されるかが大事です。ほとんどの人は上位5件ぐらいしかちゃんと見ないからです。ここで6位以下だとよほどプロダクトがいけてない限り上に行くのは絶望的かと思います。

残念なことにシェアロは5位以内に入れず6位で4時間後を迎えたため、これが結構後半響いたなと考えてます。また最終的に8位になった理由としては実績のある有名スタートアップに抜かれたからで地力の差が出た結果だなと考えています。

ある程度メッセージを送り終えると、膠着状態になってくるのでコメントを返したり、新しくサポートしてくれそうな方を見つけて少しずつDMするというような感じになってきます。

他には個人のXアカウントやFacebook、Whatsappグループなどにも投稿をしておりここからも少し投票が集まったのではと思います。Redditは僕はカルマが少なかったため今回はできませんでした。ローンチまでに余裕があればカルマを貯めておくのが良いかと思います。

もっとうまくできたこと

その1. 最初の4時間はコメント返さない方が良かった

古いプロダクトハントのアドバイスを見ると、コメントの価値は投票の3倍近くあるというようなことが書いてあったりしましたが、ランキング結果を見る限り、現在だとコメントはほぼランキングに影響を与えないと見ていいと思います。
そのため基本的には投票数がほぼ全てとなります。ただし、フォロワーが少なかったりプロダクトハントで活動していないアカウントは価値が低いので、できれば価値の高いアカウントからの投票を集める必要があります。(この点で新規アカウント作成をお願いして投票してもらってもほとんど価値がなかったり、数が多ければスパム扱いされてしまい逆効果なのでやらない方が良いかと思います。)

僕たちの場合は、コメントを最初の4時間以内でもコメントをもらうたびにすぐ返すということをしてたので、このために4時間以内にサポート者全員にDMできませんでした。これが4時間後5位以内に入れなかった一因かなと思っています。

その2: タグラインが普通すぎた

今回、"An interactive video platform for sales and marketing teams"(セールス、マーケティングのためのインタラクティブ動画プラットフォーム)というタグラインを使用しました。これは、タグラインは分かり易い方が良いというアドバイスを見たからなのですが、それでももう少し見た人の興味を惹くタグラインにできたかなと思っています。これが後々の失速にも繋がっていそうです。AIのようにわかりやすいものがなくても、芯はおさえつつこれはちょっと気になると思わせるようなタグラインをつけるのが良さそうです。

ただ、現状はオープンソースのプロジェクトやAI関連プロジェクトが関心を集めやすいので、僕の勘違いな可能性もあります。

プロダクトハントのダークサイド

プロダクトハントでは、残念なことにチート行為を行いランキングを上げようという会社が結構あるようです。(ProductHunt側も対策をしてますが全てを防げず、チート行為をした方が有利という現状になっています。)

シェアロのローンチの間にも4名の方から、お金払ってくれたら5位以内に入賞させるよというようなDMが届いていました。

実際に、4時間後以降しばらくした急遽順位を上げた会社があり、この会社自体がその時間後にローンチのリストから完全に消えるということがありました。おそらくチート行為が発覚したためかと思います。

また、先日別でサポートをしてた会社(デイリー一位になっていた会社)のマーケの方から相談を受けました。その一位になった会社はバングラデシュのマーケティング会社を使い、偽の古いアカウントによる大量投票を行っていたそうです。G2などのレビューサイトにも同じように偽のレビューを投稿しているそうでひどい会社だなと思いました。

こうした点で、若干プロダクトハントの信頼性に難があるというのも一つ事実かと思います。バイアスのかかったことはここではあまり書きたくないので実際にローンチして確かめてください。

日本のプロダクトハント挑戦が少なすぎる問題

ちなみに僕が3週間準備している間観測範囲ではプロダクトハント上で実際にローンチしたり、ローンチ準備している会社は日本からは2社しかありませんでした。お隣の韓国では、デイリー1位になった会社だけでも2社あり、月10社以上はローンチしていそうです。

翻して日本では、Twitteで検索しても1年間の中にエンタメ系のプロダクトを含めても5社もなさそうで、ちょっとこれは寂しいなと思っています。

準備中に韓国の起業家の方と繋がって話した際に、韓国は市場が小さいし国内の事業者がソフトウェアにお金出さないからグローバルに行くしかない。ということを話してたのでそれもあるかなとは思いましたが、今後の増加に期待したいです。

そんなわけで、これからプロダクトハントに出す人の助けになればというのが、この記事を書いた理由の一つとなります。

プロダクトハント運営は何度もローンチしてもらうことを期待している

今回のローンチの準備で、ProductHuntの開催していたウェビナーに参加したのですが、プロダクトハント運営としてはローンチを一回だけではなくて何回もしてもらいたいという考えのようです。実際に14回目のローンチで一位になったVeedという会社があったりします。

https://www.producthunt.com/products/veed/launches

そんなわけでシェアロも今後プロダクトを磨きながら一位を狙って再ローンチしていこうと考えてます。