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『ブリグズビー・ベア』一ヶ月寝かせての感想

映画の感想は好みであればあるほど、書けなくなってしまう。思いが渦巻きすぎる。それでも記録しておきたいから支離滅裂になっても書いてみる。

『ブリグズビー・ベア』

赤ん坊の頃に誘拐され、偽の両親のもとで彼らが制作した教育番組「ブリグズビー・ベア」だけを見て育った25歳の青年が、初めて外界に出たことから巻き起こる騒動を描いたコメディドラマ。青年ジェームスは生まれて初めて外の世界に連れ出され、“本当の家族”と一緒に暮らすことになるが……。

最近だと『カメラを止めるな!』と比較される企画もあったり、映画愛や青春(青春に年齢は関係ない)映画として通じるものがあるのかもしれない。

映画を作ることによってジェームスが外の世界と繋がっていく、わたしが勝手に名づけるならば「創作療法」による彼の成長と、本当の家族との関係作りに胸が熱くなる。
社会復帰の苦しみを、映画を作ることで表しているかのような。
僕の作品はみんなに受け入れられるんだろうか?
それは「僕がこの社会で生きていけるんだろうか」と言っているようなのだ。
今までファンタジーかのように気の合う仲間がすぐできて、試行錯誤しつつ楽しげに映画を撮っていくジェームスが、試写会の前にはとうとう吐きながら現実と、現実の人間と対峙する。

誘拐という面にあまり重きを置いていないがために心地良い程度のイージーゴーイングなストーリーが、最後の最後にあらゆる感情を凝縮させてぶつけてくる。

その感情の揺さぶり方がとんでもなく好きなのだ。
ここまで書いて決めた。DVD買おう。

『ブリグズビー・ベア』のすてきなところは、誘拐されていたアジトでもある。
子どもの頃にしょうもないことをして当然叱られて、ふてくされて家の近所を一人でほっつき歩いていたとき、考えていたことは、「ああ、どのお家の子どもになろうかなぁ」だった。
家出してすてきな隠れ家にかくまってもらう妄想。
ブリベアの誘拐犯アジトは宇宙船の中のようだし、変なボタンがあって無線みたいな装置で喋り、カプセルみたいな天窓もある!
理想の隠れ家なのだ。これは映画。フィクション。だから思う存分うっとりできる。最高のアジト。

ほかにも良いところをあげるとキリが無い。
監督のInstagramとYouTubeはフォローしたし、次回作も楽しみ。
2018年マイベストランキングをブリベアとカメ止めが争っています。(あくまでも、マイ ランキング)

#映画 #感想 #ブリグズビーベア



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