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川崎駅でじろじろと

ノートパソコンがまた不調になってしまった。文学フリマの準備が終わっているときで、よかった。ほとんどのことはスマホでできるので、大きく困ることは今は無い。だけどスマホで右手の人差し指と左手の親指ですっすっすっと文字入力をする文章は、できあがってみると視野がとても狭く思える。パソコンのキーボードで打つのと何かが違うのだ。キーボードの差なのか、画面のサイズの差なのかはわからない。それを確かめるためにスマホ用のキーボードを買おうと思ってアマゾンサイトをブラウジングしていたが、やめた。

今日は本を買いに川崎駅に行っていた。川崎駅はとても人が多い。ラゾーナとアトレだけで都内に出なくても十分用が済みそうだ。
本屋で抽選券を2枚もらった。あと3枚あれば1回抽選できるのだが、それにはラゾーナであと3千円分買物をしなくてはいけない。ラゾーナには都内にあるものが多分すべて詰まっているけど、わたしがほしいものは今日はもう無いので、この抽選券を誰かにあげようかと思い、店の前を歩く人たちを眺めていた。
ミスタードーナツでスクラッチ抽選券を配布していた時代に、ときどきそんなことをしていたのだ。おばさんや若い女の子に抽選券を押しつける。
結局、渡せそうな空気をまとった人はいなかった。そんな中、薄い色付きのめがねをかけた爺さんが、わたしをじいっとねめ付けていった。首だけ残して数歩進むくらいに熱心に。なんだこの人、と「はぁ?」の表情で爺さんを見つめ返してやったら意外にもはにかんで「いやいや、ね、へへ」の表情をして去ってしまった。「え、ちょっと」の表情をしたわたしは追いかけようかと半身動かしたのだが、そのままにしておいた。なんだったのだ。

カバンに入れていた本を読むべく、アトレに向かった。文学フリマの準備のために『うまくなりたい』のメンバーと数回使ったワイアードカフェに向かう。無い。案内板を見ても無い。割と店内も変わった気がする。そうか、お店が入れ替わったのか。チェーン店とはいえ、少し寂しい気持ちで川崎駅をあとにした。

帰宅後、ふとグーグルで検索したら、まだアトレにワイアードカフェはあるようだった。たしかに案内板を何度も見たのに…お店を見つけられなかったのに…。不思議、と思いながらわたしは芋を茹でた。夜食の茹でサツマイモだ。甘い。

#日記 #エッセイ

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