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『イーダ』ポーランドの少女の旅

修道院。いよいよ神に仕える道に入ろうとする少女は叔母がいることを知らされる。少女を引き取る気はないと言う叔母は、少女の本名とユダヤ人であることを伝え、二人は旅に出る。

説明がほとんど無く、言葉からも舞台がどこなのかわからない。白黒の画面に発せられるそぎ落とされたセリフに集中し、ストーリーを追いかける。

ちょうど「文学って何だろう」という会話を昨日していたところだったので、この作品の余白の広さが文章を書くことへの思いに刺さるようだった。

ユダヤ民族迫害を下敷きに、それでもスケール感を敢えて縮めて「わたしの物語」にする監督の腕力がものすごい。

調べると2013年の作品だったが、たまたま横濱JAZZ PROMENADEの関連企画でリバイバル上映されていたので観ることができた。観られたことが幸運だと思う。

何度か観ることでわかることが多そうな作品でもある。わたしは一回では…あれは理解しきれない。消費されない、哲学のある美しい作品。

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