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妻への恋愛的興味を失い、そしてまた取り戻した話。
「病める日も健やかなる日も、永遠に愛し合うことを誓いますか?」
今から9年前、台風が迫る9月、ぼくら夫婦は、ぼくが生まれ育った街の結婚式場で永遠の愛を誓った。
この気持ちはこれからも色褪せることなく、永遠に続くと思っていた。
今まで辛い恋愛がいくつもあったけど、この人とならきっといつまでも一緒にいられると。
だけど、子どもが生まれて数年(多分2年くらい)経った頃、ぼくは妻への気持ちに大きな変化があることに気がついた。
胸がドキドキする恋愛感情はどこかに行ってしまい、一緒に暮らしている女性がそこにいた。
もちろん妻のことは大好きだし尊敬している。
だけど、出会った頃のような新鮮な恋心ではなくなってしまったことは確かだった。
出会って4年くらい経っているから、そりゃ当たり前だという人もいるだろう。
だけど、この人となら、きっと一生恋をしているのかもしれないと、結婚したばかりの頃は、無意識のうちにそう感じていた。
人は出会って3〜4年で、特定の相手への恋心を失うように作られているらしい。
フェニルエチルアミンという神経伝達物質が、人を恋に落とすそうだが、その効果は3〜4年で切れてしまうらしい。
そして、世界的な離婚のピークも結婚後3〜4年以内という統計がある。
どんなにラブラブな夫婦でも、出会って3〜4年で関係性は変化する。
端的に言えば、夫婦であっても恋愛感情はなくなってしまう。
当時、ぼくはその事実を知らなかったために、ものすごい動揺していた。
自分になにが起きたのかさっぱりわからなかったからだ。
昔のような妻への恋愛感情を取り戻そうと、無理やり自分の気持ちをコントロールしようともしたけど、無駄だった。
だけど、あの日から4年経った今、ぼくは妻に「出会ったばかりの恋愛感情」ではない「恋愛感情」を抱いている。
これはどう表現したらいいのか、ぼく自身にもよく分からないのだけれど、妻への尊敬と、女性としての魅力に対する渇望と、共に壮絶な子育てをくぐり抜けてきた(まだまだ終わってないけど)絆が、ぼくにそのような感情を抱かせるのだと思う。
妻が自分の心の中を語るときに、ぼくは、自分の人生をより良いものにしようとする彼女の姿勢に胸がドキドキするのを感じる。
ドキドキを感じる対象が、いわゆる恋愛時とはまったく違うので、ドキドキという表現は適切ではないのかもしれない。
妻が悩みながらも、どう生きるべきかをぼくに話してくれるとき、ぼくは彼女の思考の流れに身をまかせる。
妻の思考や悩みの海に漂いながら、一緒にオールを漕ぎ、目指す場所を一緒に決め、そこに向かって息を合わせて進んでいく。
その一連の行為の中に、ぼくは妻に対する新しい「恋愛感情」を感じるんだ。
出会ったばかりの頃は20代の可愛い女の子だった妻が、3人の子どもを産み、育て、そして、今は自分の人生を切り開こうとしている。
ぼくはそこに、大きな力を感じ、妻に対する揺らぎない魅力をも感じる。
出会ったばかりの恋愛感情では、到底到達できないこの心境を、どう表現したらいいのか、ぼくにはまだ分からない。
だけど、確かなことは、自らの人生を切り開くため、前に進もうとする妻に、ぼくはまた「恋」をしているということだ。
あなたにとって、「妻との恋愛」とはなんですか?
今日の日記
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