なんで最初からそう言わないねん!って思った話
※許可なくツイートを紹介させて頂いております。問題があれば削除します。
Twitterを見ていて気になったやりとりがありました。それは、あるツイートに対して、攻撃的な(差別的な)言葉で最初にリプライし、反論されると一転して冷静なリプライをするというものです。
まず、一つ目に紹介したいのはこちらのやりとりです。(最初のツイートのみリンクしておきます。)
Aさん
仮に安倍首相が癌を押して指揮を執る総理として、映画では佐藤氏が余命宣告された癌の総理を演じるなら何も言わないだろうし、
潰瘍性大腸炎なんて「恥ずかしい病気だから馬鹿にしてる!差別ー」って??そういう病気だからって馬鹿にしてるのはお前らだ。
佐々木さん
他人の病気に対してよくそんなひどいことが言えますね。腸から出血するってことだけでどんなに恥ずかしい思いをしてきたかをもう少し想像してほしい。
Aさん
僕もよくストレスで下痢しますけど?なんとも思いませんよ・。
佐藤氏がはっきり「潰瘍性大腸炎の患者の役をする」と言ったのですか?
「
Aさん
ストレスでお腹を下すって誰にでもあることだし、
そもそも佐藤浩市さん、潰瘍性大腸炎とは一言も言ってないのに、支持者が寄ってたかってフルボッコしてて怖いわぁ・・・
このAさんの口調や態度が明らかに最初と最後で違うんですよね。もう一つ、別の例も紹介しておきましょう。
Bさん
おしどりマコさんおしどりマコさんツイートを読んでいます。「現実を見ることも学ぶこともせずに、「」で括れば自分以外の人間に発言の責任を転嫁できると言うクソ下らないゲス経験則にだけ学びを得て、今日も今日とてデマを流している、立憲民主は政治以前にやることあるべ。」
おしどりマコさん
この言葉は「なりわいを返せ!地域を返せ!」福島原発訴訟 nariwaisoshou.jp の原告のお一人の言葉です。弁護団、福島社会記者クラブの囲み取材の中、裁判所に何を伝えたいかという質問に対しての言葉です。それを「デマ」というあなたは何を誰を踏みにじっているのか考えてください。
Bさん
おしどりさんのタイムラインしかご覧にならない方も多いと思いますのでこちらにも書きます。
なぜ、今現在富岡にいると言う発言になりわい訴訟の「」をつなげたのですか?
恣意的に「」を利用することで発言者の意図とは離れ言いたいことが言えてしまいます。
おしどりマコさん
???富岡町の避難解除になった地域の方で、なりわい訴訟の原告の方がおられます。その方のお宅に伺ったからですが?そこで原告の言葉を聞いたからですが?それ以外の何だというのでしょう???
Bさん
本当に何が問題点なのかわかっていらっしゃらないんですね。
いつ、どこで、誰が、どのような状況で発言したのか。が大切なんです。
読者に対して、気持ちの吐露なのか、事実の分析なのか、明示せず、あえて境界なく書き連ねることが問題なのです。
これもやはり、最初と最後でツイートの態度がまるで変わっている様子が伺えます。
前者の例では、潰瘍性大腸炎についての佐々木さんのツイートに対して攻撃的に突っかかっていった割には、冷静に反論されるとその論点をはぐらかし、他の論点に移そうとしています。
後者の例では、いきなり被災者の声を「デマ」と言い、それについて批判されると、本当の問題点は違うのですと言い出し、同じく論点をはぐらかす様子がみられます。
まず、どうして非を認めて素直に謝らないのでしょう。同じことを対面でしてしまったらどうなるでしょうか。相手に誤解を与えたと分かれば、おそらく謝るのではないでしょうか。ネット空間になった途端に必要な謝罪をしなくなるのは悪いところだと思います。
そして、どうして一番最後に言っていることを最初から言わないのでしょうか。正直、この二つの例で最後に言っていることは、別に問題発言でもなんでもありません。
前者は、解釈がいくつかありそうな話題なのに、ここぞとばかりに一つの解釈に決めつけて特定の俳優さんをバッシングするような空気感があり、私も好ましくないとは感じています。(同じ文章を見て、潰瘍性大腸炎のことと感じる人もそうは感じない人もいたようですし…)
後者の例でも、たしかに最初のツイートに分かりにくさがあったのは事実だと思います。主語はありませんでしたし。しかしそれを「デマ」と断定してしまうのは、いくらなんでも浅はかだったと思います。(こちらのツイートについては、他にも浅はかなリプライが多かったです。)
正直、最初のリプライさえなければ(最初の論点に触れなければ)良かったのにと思います。最後にリプライしたことだけを伝えればよかったはずです。まさに「最初からそう言えばええやん!」という気持ちになります。
「言葉はナイフ」とはよく言ったものですが、今回紹介したような「ナイフ」を使わなくても、コミュニケーションはできるはずです。実際、今回紹介している事例も、最後には冷静な意見に落ち着いています(どちらもそこでやりとりはストップしているため議論にはなっていないのですが……)。
140字という短い制約の中で発信するからこそ、ディスコミュニケーションも起こりやすい空間です。本来ならば高度なコミュニケーション技術が求められるはずですが、Twitter自体が大衆化したことで、質の低いコミュニケーションが蔓延しているのかもしれません。
まずは、Twitterで意思を伝えることの難しさや危険性を認知し、その上で不用意にナイフを振り回さないで済むように、ツイートする前に深呼吸するクセはつけておきたいですね。
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