声を大にして言いたいのです!オストメイトは!公共のお風呂に!何の問題もなく!入浴できます!
きょうは『オストメイトの方は、問題なく、公共のお風呂に入ることができますよ~』というお話です。
「そもそもオストメイトってなに?」という人から「自分がお風呂に入るとまわりに気を遣わせちゃうんじゃないかしら・・・」と公共のお風呂は避けがちだったオストメイトの方まで、
ぜひ、今回のお話を読んでみてください。
「オストメイトについてはすでに知っているよ」という方、冒頭の定義はビュンっ!と飛ばしちゃってくださいね。
本題に入る前に、オストメイトとは。
今更ですが、オストメイトとは、病気や障害などでおなかにストーマを作った方々のことです。
「ストーマ」とは「人工肛門」や「人工ぼうこう」のこと。
治療などのために一時的にストーマを造る方もいれば、つくってからずっとストーマと暮らす方もいます。
また、おなかのストーマの場所は、人によって様々で、人工肛門(消化器系)と人工ぼうこう(泌尿器系)の両方をつくっている”ダブルストーマ”の方もいます。
オストメイトのみなさんは、その、ストーマ(人工肛門・人工ぼうこう)に”パウチ”(オストミーパウチ、ストーマ袋など)と呼ばれる袋状の装具をはりつけて排せつ物を受け止めています。
脱衣所や浴場で必要以上にじろじろ見られたり、時には、施設側にクレームがはいり、ひどいときには入浴を断られてしまったりすることがあるそう(※注1)。
いや!
でも!
今こそ!
大きな声で言っておきたいことがあります!
『オストメイトの方が公衆浴場を利用することになんら衛生上の問題はありません。』
こちらは厚生労働省がオストメイトの入浴に理解を求めるために作成した文章からの転載です。
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(なになに?どういうこと?と思った方はこちらで全文をどうぞ。)
ふむ。
「ストーマ装具を正しく装着していれば衛生上なんら問題がない」と言われても「実際のところ、本当に大丈夫なの???」とやっぱりまだ不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
では「衛生上なんら問題ない」ことを"あの人"に証明していただきましょう!
「WOCナースマーンっ!」(ヒーローなので呼んでみる。
その人とは、結社のメンバーでもある、人気Youtuber”WOCナースマン”こと永治雄太さん。
永治さんの動画を激オシさせていただきます。(※なお、WOCナースとは、皮膚・排泄ケア認定看護師のことで、創傷・オストミー・失禁の分野で水準の高い看護実践ができる看護師さんです)
こちらをご覧いただくと、「衛生上、問題ないよ」の意味が感覚的におわかり頂けるのではないでしょうか。
永治さんは、おなかのかわりに腕にパウチをセット、排せつ物をイメージした液体をパウチの中にいれて、腕を思いっきり浴槽内で振っているのですが・・・
いや、なんなら
「お風呂で泳いでも、ここまでパウチがゆさぶられることはないのでは」
というくらいのレベルでぶんぶんぶんぶん、容赦なく腕を振ってみせてくれているのですが・・・
パウチの中身(排せつ物)が浴槽内に漏れることは一切ありませんでした。
凹凸のある人間の肌や体の面にしっかりと装着される、各社の装具の機能の高さには、目をみはるものがあります。
さらに、こちらの動画で『装具を貼って1時間経過しても装具がはがれていないこと』も実験で示してくれています。
(※ちなみに、当事者の方向けに、”漏れないための正しい装具の装着法”をご紹介されていますのでご関心のある方はぜひご覧ください。)
不安やおそれは「知らない」のが原因かも…
「あの人のおなかについているものはなんだろう・・・・」
「おなかの袋から中身がもれることはないの?」。
こうした疑問を抱くかどうかは、情報量の違いによるようにも思えます。逆に知ってさえいれば抱かなくてよい疑問や不安もあるのではないでしょうか。
この記事を読んでいただいて、もし「もうオストメイトの方がお風呂にいても驚かないよ!」と思ってくださった方!
ぜひ、「いいね♡」で応援をお願いします笑。(←はい、ちゃっかりさん♡)
当事者のみなさんも心配しないで!
一方で、オストメイトのみなさんの側にも、不安やおそれのような感情が存在している場合があるかもしれません。
銭湯や温泉の大浴場を「利用しない」と6割が回答、また、オストメイトになって困ったこととして6割以上が「温泉に行けなくなったこと」と回答、公共のお風呂で嫌な思いをしたことのある方がいることなどが、JOA(日本オストミー協会/オストメイトが安心して暮らせる社会を目指す当事者団体),SIUP(ストーマ・イメージアップ・プロジェクト/ストーマの正しい認知が広がることを目指してET/WOCナースさんたちが有志で作るNPO)など複数の調査でも明らかになっています。
結社のメンバーに尋ねてみると、入浴着着用OKの温泉などオストメイトの入りやすい施設をみつけて積極的に公共のお風呂を楽しんでいる人もいれば、やっぱり公共のお風呂には抵抗があるので貸し切り風呂限定にしています、という人もいます。当たり前ですが、いずれの選択にもいい悪いはなく、人それぞれ価値観は異なります。
とはいえ私個人としては、できれば、銭湯や温泉が好きな人には今まで通り楽しんでほしいですし、災害時などには入浴施設の選択肢が少なくなる可能性も指摘されている中、オストメイトのみなさんが公共のお風呂に入りやすい環境を普段から整えておくことはいざ!という時の助けにもなってくれそうです。
公共のお風呂になんとなくハードルを感じているオストメイトのみなさんへ
最後に、結社のメンバーで、いつも私たちのnoteの監修をしてくださっている、WOCナース(皮膚・排泄ケア認定看護師)の入江眞由美さんにオストメイトの方の公共のお風呂の利用について、アドバイスをいただきました。
日ごろから自分の排せつのリズムやペースを研究したり。
より自分に合った装具を試行錯誤したり。
新しい入浴アイテムを試してみたり。
研究を重ねながら、そしてそのプロセスを楽しみながらご自身の知識を増やしているメンバーもいます。
オストメイトもそうでない人も、情報を得て、一緒にお風呂に入る経験を重ねることで、お互に恐れや心配を吹き飛ばし、それぞれが居心地よく、ほっこりゆったりお風呂を楽しめるようになりますように♨
※アッと♡ストーマの記事や活動はメンバー個人のものであり、所属する組織や団体とは関係ありません。
※『オストメイトといっしょ!秘密結社アッと♡ストーマ』誕生経緯についてはこちらをご覧ください。
20年、ディレクターの仕事ひとすじだった私が“大人の部活”を始めた理由|NHK取材ノート
※注1)オストメイトであることを理由に入浴を拒否されるようなことがないように、JOA(日本オストミー協会)などが長年、理解を促進する活動をされてきています。
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