エスキスのコツ〜管理ゾーンの納め方
はじめに
プランを苦手とする人は「管理ゾーン」や特記でのスペース要求が多い大面積室のレイアウトに時間がかかり過ぎている傾向があります。
エスキス時間にも限りがある中、時間をかけずに効率よく管理ゾーン等をまとめることは非常に重要なことは言うまでもないでしょう。
こうしたプランは「エスキスのコツ〜平面検討・プランニング」の内容をエッセンスとして手早くまとめることが出来ますがここではより詳細に「管理ゾーン」に特化して書きたいと思います。なお、以下具体的に「管理ゾーン」について書きますが「特記でのスペース要求が多い大面積室」につても同様の考え方でレイアウト可能です。
管理ゾーンを手早くおさめる方法
悩む方にとっては厄介な管理ゾーンですが、手早く、それ程考えずにおさめてしまえる方法があります。私の担当受講生で苦手にしている人(時間がかかっている人や添削時に破綻している人etc)に伝えても一様に解決出来ているので、有効な手法だと考えています。
手順としては6つです。
以下画像も使いながら具体的に説明しますが、管理ゾーンに手こずっている人、自分なりのおさめる方法論が確立出来ていない人には有用性の高い内容だと思います。
※手順③以降は有料記事とさせて頂きます。また部数を切って値上げさせて頂く予定です。
手順①
まず、管理ゾーンだけの面積の合計を出します。管理ゾーンをまとめるのが苦手な人の内、共用・管理ゾーンの合計を断面検討用に出している人は多いですが管理ゾーンだけの合計を計算している人はそれほどいない印象です。
合計が出たなら、その数字に×1.5をしてください。大抵の課題は合計が200㎡程度、×1.5が300㎡程度になると思います。この×1.5は廊下係数です。まずは管理ゾーンのボリュームとしての大きさを掴む、ということです。なお、共用部か管理内か迷うものがあればとりあえず管理部門内に置くこと前提で管理ゾーンの合計を出してください(管理部門内におさまるならその方がプランが楽になるため)。
手順②
先ほどの×1.5した面積分のグリッドを塊で管理ゾーンとして決めてしまいます。そしてその中にコアを置いてください。コアの位置決めについては「エスキスのコツ〜平面検討・プランニング」を参考にしてもらえればと思いますが、どこに置いても問題ないならば悩まずに中央付近に配置しても良いでしょう。この時、どうしても塊でグリッドを取れない(6グリッド欲しいのに5グリッドしか取れない等)場合は悩まずに積極的に1グリッド分の機械室を別の場所で作ってください(搬入条件等が無ければ機械室は飛び地計画になっても問題ありません)。管理ゾーンが意図せずバラけてしまったり、ホールとの廊下が繋がっていない人などは、この①ボリュームをおさえる②その器を決めてしまう、という意識が全くありません。おさめるものもそれをおさめる場所もわからないままプランをしていてもまとまることはあります。しかしそれは偶然に過ぎずそのような状態でエスキスに臨むべきではありません。
この手順①、②で準備が整った状態です。次の手順③〜がプランニングの方法です。
手順③
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