PEファンド選考|LBOモデルテスト
今回はPEファンドのLBOモデルテストについて概要を説明する。実務でモデルを作成、使用する必要がある方にとっても参考になると思うのでお役に立てれば幸いである。
一般的な課題の概要
PEファンドの選考課題は基本的に①LBOモデル作成と、②:モデルに付随して作成する投資メモ作成が求められると考えて頂いて問題ない。①のみの時もあれば①②両方を同日に実施、もしくは宿題形式で1週間ほど時間を空けて実施することもある。
このセクションでは主に、①:筆者がLBOモデル添削をする中で気づいた点、および②:実際のファンド選考事例をベースに解説していく。
LBOテストは選考の序盤~中盤で行われることが多い。その後のMDやシニアとの面接に行く前に合格は必須である。
更に外資系PEファンドではLBOテストに加えてケーススタディを課すことも多い。これはオファー直前のプロセスで行われることが多いので極めて重要である。こちらの結果次第で大体の採用ポジションが決まる。
欧米のPEでアソシエイトやアナリストで入社するような人はModelerと呼ばれるように財務モデリングのスキルだけは一級品で入社してくる人も多く、そこで差を付けられないようにするためにもIBD出身といえどモデリングスキルは常に磨いておきたい。実際に外資系投資銀行出身でもモデリングのスキルが甘いと落ちる人は多い。
LBO課題提示の際には、①分析対象の会社、②基本的に分析に必要なマーケット情報や財務情報、③:課題のインストラクションの3点もしくはこのうちのいずれかが提示されるか、もしくは自分で調べさせるケースもある
①に関しては、課題候補の会社を複数与えられ、その中の一つを選んでスクラッチでのモデル作成、事業分析を行いケーススタディのプレゼンにまとめるというスタイルがある。