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そういえば、はじめまして。 ―keina―


atriumで文章を残すようになってはや3ヶ月。私たちの1番最初の投稿は、atriumの自己紹介だった。


最初の投稿は、自己紹介が多い。けれど私たちは、自分たちの人柄は文末のささやかなクレジット程度で、特に書いてこなかった。


そういえば、はじめまして。今日は自分自身について、記しておこうと思います。

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自己紹介というと『出身は〜で、趣味は〜で…』といった具合で、いかに簡潔かつ記憶に残るように話せるかみたいなものが多い。

私は自己紹介が苦手だ。

簡潔には話せないし、記憶に残るユニークさも無い。なにより、多数のはじめましての人に自分の都合のいい切り取りを渡すのは何だか気が引けてしまう。

そんな余計なことは考えず、その時に自分の要素になっている幾つかの事柄をただ言えさえすればいいのだけれど、そういうことをつい思ってしまう。


「考えすぎだよ」


これは私がよく他人から言われる言葉。そう、私は自他共に認める考えすぎ人間なのである。



例えば小さい頃、「点と線はどっちが先なんだろう?」と思っていた。

偶然テレビで堂本光一さんが似たようなことを話していて「同じ気持ちの人だ…!」と嬉しくなったのも束の間、画面の中では光一さんが変わった人かのように扱われていて、なんだか傷ついた。


自分が気になる事は、あまり人に言わない方がいいのかもしれない、と幼いながら感じたのだった。



考えすぎ人間エピソードその2。
大学受験というシステムに納得がいかず、合格を蹴って1年間浪人した。

当時は言語化できていなかったけれど、周りの大人の言葉や学歴主義の風潮に対する、自分の状況や気持ちとのアンバランスさにモヤモヤしていたのだと思う。


最初の1ヶ月間は受験勉強を一切せず、「勉強とはそもそも何なのか。誰のために、何のためにしているのか。何を考えたいのか」ということをひたすら考えた。


考える事しか出来ず、本人としてはとても焦っていたし、勉強を頑張れない自分の事がとにかく嫌だった。


高校卒業までに時間が足りなかった問いについてゆっくり考えて、何となく疑問は深掘りされた。

それでも結局分からなかったので、大学で続きを学ぶことに決めて、新たな目的が生まれたことでようやく納得して勉強できるようになって、教育学科に入学した。


当時は恥として捉えていて辛かったけれど、あの1年間は絶対に必要な期間だったと今では思っている。

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日々、些細な事から壮大な事まで、ぐるぐると考えている。

そして今では、「点と線ってどっちが先だと思う?」と気軽に話せる仲間がいたり、どうしても立ち止まってしまうような問いそれ自体を、昔よりも肯定できるようになってきた。


おそらく私は、曖昧さから生まれる豊かさを大切にしたいのだと思う。

atriumは、分からないことを分からないまま一緒に抱えて、大切に記録していく空の高い場所なのです。曖昧なことの余白を、取りこぼさずに掬いたい。


こんな私ですが、そういえば、はじめまして。
改めてどうぞよろしくお願いします…!



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