PGAツアーの”低年齢化”
1.来週も16歳のジュニアゴルファーがスポンサー推薦で出場
PGAツアーの”低年齢化”が止まりません。
来週開催されるマートルビーチクラシックに、ブレード・ブラウンがスポンサー推薦で出場することになりました。
ブラウンは現在16歳のジュニアゴルファーで、ジュニア世界ランク4位につけています。
昨年の全米アマチュアで、本戦のマッチプレーに進むための36Hストロークプレーでメダリスト(1位)になり、ボビー・ジョーンズが持つ記録を103年ぶりに塗り替えました。
これで2週連続でPGAツアーに10代のアマチュアジュニアゴルファーがスポンサー推薦で出場することになります(クリス・キムに続く)。
秋にはマイルズ・ラッセルが同じスポンサー推薦でPGAツアーにデビューすることが決まり、この流れは止まりません。
2.ジュニアゴルファーでも試合に”完走”できるようになった
昨今、ジュニアゴルファーのレベルが格段に上がったのは目を見張るばかりです。
15歳のラッセルがコンフェリーツアーでトップ25に入り、次戦の出場権を獲得したのを皮切りに、16歳のキムがレギュラーツアーで週末にコマを進めることができるなど、プロ達に混ざっても臆することなく自分を発揮して、同伴競技者のプロ達を驚かせています。
身体のフィジカル面や用具の進歩、コースマネジメントの的確さやメンタル面の強化など、プロと同様にサポートしてくれるのも大きいでしょう。
過去の試合も残っているので、そこから覚えたというジュニアも少なくありません。
3.プロのピークも”低年齢化”
「ツアー1年目はホテル、2年目はレストラン、そして3年目でコースを覚えなさい」という言い伝えがあったPGAツアー。
それくらい試合に慣れるのは大変で、苦労した後に選手の力となり、実力を蓄えることでトッププレーヤーになるというのが今までの常識でした。
20代後半で徐々に頭角を現し、脂ののった30代で大活躍をするシーンをよく見かけました。
それがタイガーの登場でプロのピークが一気に前のめりとなり、PGAツアーに関する情報が蓄積された昨今は、スタープレーヤーならデビュー1年以内でツアー、そしてメジャー初優勝へたどり着くようになりました。
現在選手のピークは20代の後半へと推移しています。シェフラーを筆頭に20代後半の選手達が活躍する姿で判断できるはずです。
これでオーベリのような20代中盤の選手達が主軸になろうものなら、低年齢化は更に加速します。
もう30代に入った選手達は”ベテラン寄りの中堅”と呼ばれ、35歳を過ぎたら”ベテラン”と呼ばれるのかもしれません。
だとすると、昨日誕生日を迎え35歳になったマキロイは”ベテラン”ということになってしまうのでしょうか。
いろいろな世代の選手達がPGAツアーで戦う姿に、熱を感じます。