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PGAツアー史上最長コース、爆誕

 いよいよ2024PGAツアーは、来週からプレーオフシリーズ2試合を迎えます。
 プレーオフシリーズ第2戦、BMW選手権は開催コースが毎年変わっています。メジャーやかつてPGAツアーの大会が行われたコースで行われるのが慣例です。
 今年の開催コースはコロラド州デンバーにあるキャッスルパインズGC、かつて1986年から20年の間、PGAツアーのジ・インターナショナルが開催されました。
 ステーブルフォード方式による初のPGAツアー大会ということもあり、積極的な攻めを見せる選手が優勝者に名を連ねています。
(グレッグ・ノーマン、フィル・ミケルソン、アーニー・エルス、デービス・ラブⅢ、ビジェイ・シン)
 20年ぶりにキャッスルパインズGCで行われますが、デンバーは標高が1600mに位置する街で、気圧が低いためボールの空気抵抗が少なく、飛距離が平地より飛ぶという特徴があります(10%位伸びるそうです)。
 大リーグ・ロッキーズの本拠地であるクアーズ・フィールドも、打者有利の球場として知られています。

 さて今回のBMW選手権、コースセッティングが何とも”エグい”ものとなりました。
 コースの全長が8130Y、Par72のセッティングで行います。

〇キャッスルパインズGCのコース詳細

・OUTコース

 HOLE  YARD  PAR
    1   662    5
    2   440    4
    3   477    4
    4   254    3
    5   491    4
    6   455    4
    7   207    3
    8   601    5
    9   495    4
  OUT  4082   36

・INコース

 HOLE  YARD  PAR
   10   545    4
   11   200    3
   12   451    4
   13   486    4
   14   655    5
   15   439    4
   16   226    3
   17   532    5
   18   514    4
  I N  4048   36

  TTL  8130   72

 これまでの最長コースは3年前の全米プロを開催した、キラワアイランドリゾート・オーシャンコース(サウスカロライナ州キラワアイランド)が最長コースでした(全長7876Y、Par72)。
 8000Yを超えるコースでPGAツアーを開催するのは史上初です。

〇ジャパンゴルフツアーはすでに8000Y超えのコースで大会を開催済

 実はジャパンゴルフツアーでは、全長8000Yのコースで大会を開催したことがあります。
 2018年の「~全英への道~ミズノオープン」が開催された、ザ・ロイヤルGC(茨城県鉾田市)。
 全長が8007YでPar72、今までより230Y伸びました。
(コース自体は8134Yまで伸ばすことが可能ですが、試合用のセッティングとされました)

 翌2019年も同コースで開催されましたが、2年間のみの開催でした。

〇標高差による飛距離の差を早くつかめるかがカギに

 全長が8000Yを超えるとは言え、標高が1600mで飛距離が平地の1割増しということを考えれば、平地では7500Yの感覚となると考えられるので、出場選手が”距離が長い”という感覚はほとんどないでしょう。
 平地との距離の”ギャップ”を早くつかんだ選手が、好成績を収められるはずです。

 スコッティ・シェフラーならば、プレーオフ第1戦のフェデックス・セントジュード選手権で、フェデックスランク1位でツアー選手権に出られることが決定したならば、ここをスキップする手も考えられます。
 高地に合わせ距離感をいちいち変えなくても済むはずです。
(追記)
 フェデックスカップでザンダー・シャフリーに抜かされる可能性が出てきたため、おいそれとスキップができなくなってしまいました。
 高地順応を余儀なくされました。

 久しぶりに日の目が当たるキャッスルパインズで、どんな熱戦が繰り広げられるか注目です。

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