日本ゴルフツアー機構(JGTO)の新会長・諸星裕氏がマスターズが開催されるオーガスタナショナルゴルフクラブに出向き、世界のゴルフ団体の責任者といろいろな対談をするという記事を投稿しました。
帰国後、日本ゴルフジャナリーリスト協会会長・小川朗氏とのインタビューでその詳細を語っていましたので紹介します。
〇ジャパンゴルフツアー現在の立ち位置
一昨年からジャパンゴルフツアーの世界ランクポイントが大幅に減らされたことにより、以下2つの理由により選手層がより薄くなりました。
1.日本の有力選手達が世界を目指すために、必要不可欠な世界ランクのポイントはジャパンゴルフツアーでは稼げなくなる。
ポイント配分の高いPGAツアーや欧州ツアー(DPワールドツアー)に出向いてしまうため、有力選手達がいないツアーになり更にジャパンゴルフツアーではポイントが稼げない。
2.海外からの選手達も1.と同様な意見で、ジャパンゴルフツアーにそっぽを向いてしまい、世界ランクの低い日本人選手達しか残らない。
現状韓国男子プロゴルフツアーも、ジャパンゴルフツアーと同じくらいの試合数(22試合)を開催し、DPワールドツアーやアジアンツアーとの共催試合もスケジュールに組み込まれており、韓国ツアーからでも世界を目指せるということもあり、以前に比べれば日本に出稼ぎに来る選手は減少しました。
長年ジャパンゴルフツアーは”ガラパゴス化”していると言われていますが、諸星会長は海外の声を聞き、改めて認識したことでしょう。
〇もう一度ツアー提携を密にし、新規大会を開催しよう
当時「ワンアジアツアー」という、韓国・中国・オーストラリアを中心としたプロゴルフツアーがありました。
しかし現存するアジアンツアーとの”対立”が、ワンアジアツアーの発展を妨げてしまい、いつの間にか自然消滅してしまいました。
そしてアジア・オセアニア各国で独自なゴルフツアーを持っています。
韓国ツアー、オーストラレイジアツアーが代表例です。
これらのツアーと提携し、世界的スポンサーを呼び込んだ試合を諸星会長を始めとして各ツアーの責任者が手を取り合い、年に数試合開催できるだけでもツアーの魅力が増すことは間違いありません。
〇JGTOと選手の関係
諸星会長がこのようなことを語らなかったら、選手達は全く知ることもなかったでしょうし、まだ前体制から続く”いざこざ”は解消されずじまいだったと考えます。
そういう規律をしっかり作ってもらい、選手達のパフォーマンスをより発揮させ、ツアーを活性化されるというのもJGTOの仕事であると思うのですが、現状は…。
今回の対談で、今までオープンにされていないことを”やっと”少しでもオープンにしてくれた諸星会長に感謝したいです。
そしてこれまで”失われた25年”を取り返すべく、JGTOの改革が少しでも進んでくれることを願うばかりです。