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全米プロゴルフ選手権プレビュー④

 今回は今季ここまで今一つの状態であるため、全米プロで奮起を促してもらいたい選手についてです。


1.昨シーズン年間王者の勢いはどこに?ケプカに負けた悔しさを晴らしたい、ビクトル・ホブランド(ホブラン)

 昨年の大会では最終日最終組で優勝を争ったものの、終盤16H(Par4)フェアフェイ右のバンカーから打ったセカンドショット、ボールがアゴにすっぽり入りここでダブルボギーを叩いたのが致命傷となり、ケプカの後塵を拝する結果となりました。
 それでもここから盛り返したビクトル・ホブランド。メモリアル・トーナメントではプレーオフの末デニー・マッカーシーを破りシーズン初優勝。
 そしてプレーオフシリーズに入り終盤は無双状態に、BMW選手権とツアー選手権に連勝し、フェデックスカップ年間王者に輝きました。
 当時の世界ランクも4位となり、メジャー初優勝に一番近い選手と言われるようになりました。
 しかし今シーズンはコーチや居住地変更など新しい環境にしたのが裏目となり、これまで本人が納得のいく結果が出ていないのが現状です。
 マスターズも初日1アンダーで好スタートを切ったのに、強風下の2日目に大きくスコアを崩し金曜日にコースを去るはめに。
 もともと夏場から調子が上がるタイプのホブランド、全米プロがそのきっかけにしたいところです。

2.生粋のルイビル育ち、地元の大声援をバックにワナメーカートロフィー3度目の獲得を目指す、ジャスティン・トーマス

 大会の舞台、ケンタッキー州ルイビルが生まれ故郷のジャスティン・トーマス。
 全米プロは17年、松山英樹と回った最終日に逆転し初メジャータイトルを獲得。それから5年後の22年にウィル・ザラトリスとの3ホールのプレーオフを制し、2度目の栄冠に輝きました。
 昨シーズン極度の不振に見舞われたトーマスですが、ティーチングプロである父とともに”親子鷹”で再びツアーを戦うことを決めた今シーズン。
 ザ・アメリカンエクスプレスでは後輩のニック・ダンラップに優勝を譲りましたが、再び優勝争いに食い込めたことが好材料となりました。
 それからも好調を維持しては来たものの、マスターズでは2日目の最終ホールでダブルボギーを叩いたことが致命傷となりこちらも金曜日で終了。
 しかしRBCヘリテージで5位に入り、悪い流れを断ち切りました。
 メジャーが自身の地元で開催される滅多にないチャンスを生かし、ワナメーカートロフィーに3つ目の名前を刻みたいと目論むトーマスです。

3.直近の試合で結果を残せていないのが気がかりだが、これに勝てば史上6人目のキャリアグランドスラム達成、ジョーダン・スピース

 13年プロ転向していきなりジョン・ディアクラシックに10代でツアー初優勝を挙げたジョーダン・スピース。
 15年はマスターズ、全米オープンとメジャーでいきなり連勝し世界ランク1位となり、そしてフェデックスカップ年間王者に輝きました。
 17年は全英オープンを制し、キャリアグランドスラムにリーチをかけるもそれ以降メジャーの優勝はありません。
 元々ショートゲームには定評のあるスピースですが、ここ最近は精彩を欠いています。
 マスターズ、そして地元テキサスで行われたCJカップバイロン・ネルソンも金曜日でコースを去ってしまい、以前では考えられない光景に。
 そして直近の世界ランクもついに長年守ってきたトップ20圏外となってしまいました。
 ブックメーカーのオッズも、キャリアグランドスラムを目指す選手としては寂しい高倍率の予想ばかりですが、雑音を振り払い史上6人目の快挙を達成したいところです。

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