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DPワールドツアープレーオフ開幕

 昨年末オーストラリアと南アフリカからスタートし、24か国で44試合のDPワールドツアー2024シーズンもいよいよ最終盤となりました。
 今シーズンから3フェーズで構成されるツアーも最終局面に入り、今週と来週2試合からなるプレーオフに突入します。
 今週はアブダビで行われるアブダビHSBC選手権、そして来週はツアー最終戦・DPワールドツアー選手権がドバイで行われます。
 この2試合を終了して、DPワールドツアーの年間王者が決まります。


1.レーストゥドバイ・現在の状況

 DPワールドツアー年間成績の指標となる、レーストゥドバイランク。
 現在1位はロリー・マキロイ、2位に1500ポイント以上の差をつけて独走中です。
 残り2戦はロレックスシリーズで、通常の試合よりポイント配分が高いため逆転劇が起こりやすくはなりますが、これだけポイント差をつけているとなるとマキロイの逃げ切りが濃厚です。
 3年連続で6回目の年間王者のタイトルが、もうそこまで来ています。

2.日本人選手について

 アブダビHSBC選手権に出られるのは、今シーズンのレーストゥドバイランク上位70位までの選手です。
 日本人選手では星野陸也(10位)と中島啓太(51位)の2人です。

・念願だったPGAツアー出場まであと一歩、”余程のこと”がない限り夢の実現が可能、星野陸也

 昨年末のオーストラリア2連戦で共に単独2位に入り、2月のコマーシャルバンクカタールマスターズでDPワールドツアー日本人選手4人目の優勝者となった星野陸也。
 その後も安定した成績を出し続け、プレーオフ直前までのレーストゥドバイランクは10位につけています。
 そして有資格者以外の上位10選手に与えられる、来シーズンのPGAツアーカード(シード権)についても6番手につけています。
 昨年久常涼が上位10選手に入りツアーカードを取得しましたが、その時の順位が10位で約1900ポイントでした。
 現在1820ポイントの星野、プレーオフは出場選手全員4ラウンドを回るため、レーストゥドバイポイントは棄権や失格がない限り貰えます。
 プレーオフ2戦出場の心配がないので棄権や失格、そして2試合とも下位に低迷しない限り、夢の実現は可能です。
 しかし来シーズン、PGAツアーに常時出場しておくためにレーストゥドバイランクは1つでも上位に上がりたいところです。

・最終戦出場、そして全英オープン出場という現実的な目標から一歩一歩進むプレーオフに、中島啓太

 昨年ジャパンゴルフツアー賞金王に輝き、その資格で今シーズンからDPワールドツアーに出場した中島啓太。
 デビュー戦でいきなりトップ5に入るもその後は新しい環境に慣れなかったこともありました。
 しかしJGAナショナルチームとミニキャンプを張り、復帰した3月のヒーローインディアンオープンでは初日から首位を譲らせずに終了。
 先月の星野に次ぐ、DPワールドツアー日本人選手5人目の優勝者となりました。
 同じ週にジャパンゴルフツアーも開幕し金谷拓実が優勝しましたが、JGAナショナルチーム時代にいた2人が、この時やり取りした”JKG(Just Keep Going・前に突き進んでいこう)”というやり取りをしたのも印象的です。
 そして全米オープン終了後の世界ランクで、松山英樹に次ぐ日本人選手上位2名に入ったことでパリ五輪男子ゴルフ・日本代表に選ばれました。
 しかしそのパリ五輪、道具が破損してしまった不運もありメダル争いから遠く及ばないところで終了。その後も原因不明の腰痛で一時戦線離脱を強いられた影響もあり、プレーオフ直前のレーストゥドバイランクは51位。
 次戦のDPワールドツアー選手権は上位50人しか出られないため、今週はとにかく1つでも順位を上げなくてはなりません。
 まずは来週の出場権、そして上位に入りレーストゥドバイランク上位30人に与えられる、来年の全英オープン出場権を目指してゆく”一歩一歩”着実に進んでいくプレーオフになります。

 ただし一足飛びに、アブダビで優勝してPGAツアーカード獲得確実まで一気に上り詰める可能性が”ゼロ”ではないこともお伝えします。


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