2024PGAツアー ジョンディアクラシック
1.日程及び会場
〇日程 2024年7月4日~7日
〇会場 TPCディアラン(イリノイ州)
〇全長 7289Y(Par71)
2.結果
優勝 デービス・トンプソン -28
(ツアー初優勝)
T2 マイケル・トルビョンセン -24
T2 ルーク・クラントン -24
T2 C.T.パン -24
T5 ベン・グリフィン -23
T5 カーソン・ヤング -23
3.先週2位の好調そのままに、そして掴んだ嬉しいツアー初優勝、デービス・トンプソン
好調を維持して掴んだ、嬉しい出来事になりました。
3日目単独首位に立ったデービス・トンプソンが、最終日の前半にバーディーを6つ奪って勝負あり。
後半は手堅く2バーディー1ボギーにまとめ、最終日は8バーディー1ボギーの7アンダー64にまとめ、トータル28アンダーで念願のPGAツアー初優勝を挙げました。
〇長身から繰り出される”小技”
ジョージア大出身のトンプソン、アマチュア時代にはパーマーカップ(米国対インターナショナルの大学対抗戦)やウォーカーカップ(欧米のアマチュア対抗戦)メンバーにも選ばれたことがあります。
身長190cmを超える長身から繰り出される豪快なショットが魅力ですが、小技も兼ね備えています。
1オン可能な14H(Par4)でトンプソンも1オンを狙いましたが、ティーショットが右のラフに。
約45Yの第2打、ふわりとグリーンに乗せそこから傾斜を伝い70cmに付け難なくバーディー。ここで優勝を確信しました。
〇ピンを抜いていたならば
トンプソンのデビューイヤーとなった昨年、開幕早々優勝のチャンスがありました。
第3戦のザ・アメリカンエクスプレス、首位のジョン・ラームを猛追するトンプソン。
アイランドグリーンの17H(Par3)でティーショットをグリーン奥に乗せ、カップまでは10m以上ありました。
トンプソンはこの状況でピンを刺したままバーディーパットを打ちましたが、これがピンの根本に当たり、ボールはカップを過ぎました。
もしこれがピンを抜いていたらバーディーを奪い、ラームに並び勝負を最終ホールに持ち越せたかもしれません。
後になっては悔やまれる出来事になりましたが、今日の優勝で”笑い話”に昇華できたことでしょう。
〇全英オープン出場権ゲット
ジョンディアクラシックは、全英オープン地区予選を兼ねた試合です。
アメリカの地区予選はこれが最後になります。
優勝したトンプソン、2位タイに入ったC.T.パン(世界ランク上位)が全英オープン出場権をゲットしました。
〇アメリカの若手選手期待の星に
このところ若手選手が伸び悩んでいるアメリカ男子プロゴルフ界。
25歳以下で今季優勝したのはトンプソンを含め、ニック・ダンラップとアクシェイ・バティアのみ。
この層が発展していかなければ、プレジデンツカップやライダーカップと言った団体戦でも苦戦を強いられそうですし、世界の男子プロゴルフ勢力図でも睨みを利かせられなくなってしまう恐れがあります。
今回トンプソンが優勝したことで、プレジデンツカップのキャプテン推薦も見えてくる位置まで来ました。
こういった世代が、ツアーを席巻する日が遠くならないよう期待します。
4.「俺達も忘れるな」有望な若手が今大会で活躍
「俺達もわすれるな」と言わんばかりに、若手の登竜門である本大会で活躍した若手を紹介します。
〇6連続バーディーを奪うのは流石PGAツアーユニバーシティランクNo.1、マイケル・トルビョンセン(22)
2018年に全米ジュニアで優勝し、スタンフォード大学に進学したトルビョンセン(22)。
大学4年間の競技実績が評価され、2024年卒業者のPGAツアーユニバーシティランク1位になり、先月から晴れてPGAツアーメンバーとなり来年までのレギュラーツアーカードを取得しました。
最終日8H(Par4)から13H(Par4)まで6連続バーディーを奪い、トンプソンに3打差まで追い詰めた14H。
あえてスプーンを選択し得意距離からのアプローチでバーディーを奪う作戦が裏目に出てしまいボギーを叩き、優勝争いから後退しました。
それでも最終18H(Par4)はバーディーでフィニッシュし、プロとして最高位の2位に入りました。
昨年のユニバーシティランクNo.1、ルドビグ・オーベリもこの大会を機に活躍し始め、最終戦のRSMクラシックに優勝するまでになりました。
上位2選手に与えられる全英オープン出場権をゲットできませんが、いずれPGAツアーで初優勝を挙げるシーンもそう遠くはないと予感させたトルビョンセンです。
〇2週連続トップ10でしかも上がりは3連続バーディーでフィニッシュ、ルーク・クラントン(20)
現在フロリダ州立大に在学中、今度3年生になるクラントン(20)。
先週のロケットモーゲージクラシックで優勝争いを演じた好調さ(10位タイ)を今週も持ち込んできました。
最終日はプロも驚く8バーディー、そしてノーボギーの8アンダー63をマーク。
圧巻だったのは最後の3Hがすべてバーディーという、ギャラリーにこの上ないパフォーマンスを演じて大会を終了しました。
勿論クラントンにとってPGAツアーベストフィニッシュです。
クラントンは来週のISCO選手権にもスポンサー推薦で出場を予定しています。
ダンラップに次ぐアマチュア優勝の期待がかかる次戦になりました。
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