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全英オープンゴルフレビュー ⑥
最終回は日本人選手です。
1.ミズノオープン優勝で出場権ゲット、3年でどう成長したか発見する機会に、木下稜介
3年前ジャパンゴルフツアー選手権でツアー初優勝、すると次戦のダンロップスリクソン福島オープンで出場2試合連続優勝を果たした木下稜介。
その年の全英オープンでメジャー初出場、4日間を戦い抜き以前から持っていた海外志向がより強くなりました。
しかしそれ以降はなかなか結果を出せず、飛距離重視から小技重視にプレースタイルを変更。
これが奏功し今年のミズノオープンで優勝、全英オープン出場権をゲットしました。
3年間でどれだけ木下が成長できたのかがわかる今大会です。
2.昨年DPワールドツアーで苦戦も、その経験が生き日本オープン優勝でメジャー初出場、岩崎亜久竜
レギュラーツアーデビューの22年に、2位に3回入るなどトップ10に10回入り賞金ランク3位。その資格で翌23年のDPワールドツアー出場権を獲得した岩崎亜久竜。
しかしその挑戦は、あまりにも苦いものとなりました。
出場15戦中カットが12度、4日間を戦ったとしても常に下位に名前が載っており前年とは天と地との差に。日本に戻りまた見つめ直し始めたときに大きな転換点が突然訪れます。
大阪・茨木で行われた日本オープン、最終日3打差7位からスタートした岩崎。難しいコースセッティングとなった最終日に5アンダーで回り逆転。最後石川遼が届かなかったことで、ツアー初優勝が日本オープンという快挙を達成しました。
DPワールドツアーで経験したタフなセッティングが、このとき岩崎に味方をした格好です。
もう一度海外で戦う意志のある岩崎にとって、この初メジャーが試金石になることは言うまでもありません。
3.さすらいの旅人ゴルファー、最終予選の狭き門を潜り抜け2度目の全英オープンへ、川村昌弘
18年のDPワールドツアーQスクールを突破し、翌19年からシードを保持し続けている川村昌弘。
今年は序盤で成績を残すも、ここ7戦で6度カットというこれまでにない不振が続きました。
そんな中で迎えたウェストランカシャーで迎えた最終予選、いきなり出だしでトリプルボギーを叩き暗雲垂れ込めるスタートにはなりましたが、その後復調し3位タイに入り、出場枠4名に入ることができました。
18年に一度出場し、39位タイで終わった自分を超えたいところです。
4.日本でDPワールドツアー初優勝と全英オープン出場権ゲット、現在欧州活動中でこれも経験に、桂川有人
学生時代に日本学生選手権で優勝し、JGAナショナルチームの一員でもあった桂川有人。
昨年は大西魁人と一緒にコンフェリーツアーに出場するも、実力不足を実感し今年は日本で活動することを専念しました。
コンフェリーツアーの経験が生きたのでしょうか、ジャパンゴルフツアーとDPワールドツアー共催試合であり自身が所属するISPSHANDA選手権に優勝し、これから再来年末までのDPワールドツアー出場権を獲得しました。
これにより活動拠点を日本から欧州に変更、現在DPワールドツアーに出場しています。
またミズノオープンで3人いる2位タイに入り、世界ランク上位が優先されることもあり出場権を獲得。
現在慣れない欧州での戦いに入っている桂川、これを足掛かりに上昇機運に乗りたいところです。
5.男子ゴルフ競技五輪日本代表に決定、その前に全英オープンで弾みをつけてパリに、中島啓太
昨年のジャパンゴルフツアー賞金王、インターナショナルフェデレーションランキング5位以内に入り全英オープン出場資格を得た中島啓太。
3月に行われたDPワールドツアー、ヒーローインディアンオープンで初日から首位に立つワイヤートゥワイヤーで初優勝を挙げました。
その後世界ランク日本人選手第2位の座を守り、松山と共にパリ五輪男子ゴルフ競技日本代表となりました。
現在欧州転戦中の中島、ハードなスケジュールとはなりますが世界で戦う選手はこれを物ともせずにこなしていくのが普通の姿。
先ずはメジャーで結果を残して、五輪に向かう所存です。
6.肺気胸から連戦で感覚を掴む日々、来年PGAツアーに出場するためにもここで結果を残したい、星野陸也
今年2月のDPワールドツアー、カタールマスターズでツアー初優勝を挙げた星野陸也。
昨年行われたオーストラリアオープンで2位に入り、全英オープン予選会を兼ねた大会でもあったためそこで出場権をゲットしました。
ISPSHANDA選手権で凱旋帰国というときに、思わぬ一報が。
出場直前で肺気胸となり凱旋試合出場並びに出場資格があった全米プロもキャンセルしました。
体調も回復し全米オープンから再度出場しましたが、結果を残せずコースを去りました。
それからは連戦で感覚を取り戻すことにした星野、PGAツアーに来年出場するためにも完走しなくてはいけません。
7.五輪開催コースは初優勝の地、代表に選ばれなかった悔しさはこれからの試合にぶつけたい、久常涼
昨年のDPワールドツアー、フランスオープンで久しぶりの日本人優勝となった久常涼。試合会場が五輪でも使用されるとあって五輪への思いが高くなっていました。
新人王を獲得しレーストゥドバイランク30位内で全英オープンの出場を決め、今年からはPGAツアーに出場していますが、ここまでなかなか思うようには進んでいません。
加えて後続の追随もあったため、日本人世界ランク2位を中島に明け渡し代表の補欠に。優勝したコースという思いがあったため、悔しくないと言ったらうそになるでしょう。
それでもこれからPGAツアーで戦っていくためにも、全英オープンで結果を残したいところです。