「ぼくは君たちを憎まないことにした」

2015年フランスで起こった多発無差別テロ。
映画『ぼくは君たちを憎まないことにした』公式サイト
https://nikumanai.com/

2015年フランスで起こった多発無差別テロ。
主人公はその一つパリの劇場で最愛の妻を失う。
彼の選んだ道は残された息子と「今まで通りの生活を続ける」と決意することだった。
テロリストへの憎しみを抱え、訴えるのではなく「憎しみを贈らない」こと。
メッセージをネットに公開し多くの共感を得た。
この事実は書籍化されベストセラーとなった。
それを原作としている。

ワンテーマで展開もほとんどシンプル。
ただしあまりにもの事実、それだけで充分すぎるほど詰まり具合
それを100分というある意味コンパクトな作品中で完成させたことも
ポイントだと思う。

テロリストを憎むことは悪の連鎖を助長する
あえて「君たちを憎まない」
「ふたりで生きてゆく」
そして
「テラスでワインを飲むこと」
それが最大の戦力なら
自分たちは世界一の部隊だ、と。

主演の
ピエール・ドゥラドンシャン
『私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?』(22)『エッフェル塔~創造者の愛~』(21)
と近年よく見ている役者だ。

で、
助演というか・・・
子役というか赤ちゃん役のメルヴィルを演じた
ゾーエ・イオリオ。
フランス、ドイツ、ベルギー、スイスでのオーディション
監督曰く「初めて見た瞬間から、この子だ! と誰もが確信したのを覚えている」と。
実年齢は3歳とのことで1歳半を演じたのだが
ともかく感服。
監督の言葉に
「長時間にわたるリハーサルと撮影に耐えたゾーエと彼女の両親に、心から感謝したい。」
とあった。

本年度
極楽映画大賞
助演男優賞ノミネート

2023年11月10日 公開

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