「アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台」

http://applause.reallylikefilms.com/

これはGOOD!!!


この作品の紹介したい度はトップレベル※です!
僕はこういう作品、好きです。


スウェーデンの刑務所であった実際の話
・・・それだけで、何だか魅かれる傾向はあるが・・・
をフランスにアレンジしたものだ。

素人や場違いな人たちが、演奏や舞台など晴れの場に挑戦する姿を描く
・・・それだけで、何だか魅かれる傾向はあるが・・・
映画はよくある。

が、この作品はそれらだけではない。

不遇な役者と囚われの身の囚人、
そこに舞台、
更に、
挑戦し演じる作品がベケットの「ゴトーを待ちながら」というあのなんとも不条理な演劇。
囚人の彼らは出所されない限り、手紙だろうと面会だろうと、それこそ食事だろうと
常に何かを「待ち続ける身柄」、
だからこそ、この不条理な演目を選んだ
というところになんとも心憎い脚本だ。
そしてこの心憎い選択が
この作品のすべてを貫く心棒となっている。
僕からすると
このなんだかわからん、わかったふりした20代、でもいまだにわかったようでわからん、
「ゴトーを待ちながら」を
消化してくれたこの映画に感謝です。

最後に:
主役のエチエンヌを演じたカド・メラッド。
アルジェリア生まれのフランス系アルジェリア人、
コメディアン出身でフランスの国民的スターということだ。
記憶にとどめこれからの活躍をチェック。

エンディングで流れる音楽がニーナ・シモン。
アメリカのミュージシャンとして知られる彼女だが
晩年はフランス在住して活動していたという。
この映画のエンディング、それを彼女の作品の中からの
“I Wish Knew How It Would Feel to Be Free”というのも憎い。

7月29日公開
ご覧いただくことをお勧めします!!

※因みに
もう一つはまだこのブログを送り始める前に観た
下記
「シチリアを征服したクマ王国の物語」
https://kuma-kingdom.com/#modal

この2作品が
本年上半期の
「極楽映画大賞」(このネーミング、今思いつた)
ノミネート作品です。

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