「マッド・マウス ミッキーとミニー」
https://www.hark3.com/mm/
これぞ荒唐無稽というのか、、、、
ただし、一点だけ見逃せない事実がある。
「パブリックドメイン」
冒頭から本当に人のことをおちょくった、
スターウォーズを真似た映像に
(本来は宇宙を取り巻く暗黒の事態を語るあの場面)
自分たちがいかにディズニー作品を愛し尊敬し
ここにその代表的キャラであるミッキーを登場させて
いかにしてこの「バカげた」映画を作ったかを熱弁する。
そして
何度も、ディズニーに対して
自分たちは本映画についてコンタクトを求めたが
完全にスルーされたと。。。わからなくはない。
本編はまことにくだらないホラー、チェーンソージェイソンの世界。
でもですよ、
本来ホラーは絶対見ない僕でも
オープニングのインパクト、
本編に入ってからのグロテスクを越したバキバキのシーンの連続
そしてそこにはナーーーんにも所縁も所以もなーーんにも存在しない
空転ホラーの世界。
最後まで見てしまった。
さて、ここで
冒頭に書いた「パブリックドメイン」について述べておく。
もともと著作権法はややこしいのでごくごくシンプルに記しておきます。
パブリックドメイン(public domain)とは、ウィキに
「著作物や発明などの知的創作物について、知的財産権が発生していない状態または消滅した状態のことをいう」とあります。
元から権利が発生しないもの、ある時期、期間を過ぎれば(公的利用を促進するために)権利が切れるもの、があり
この権利保護期間は各国の著作権法により異なります。
本映画におけるミッキーの件は後者にあたり、アメリカにおける権利消滅が2024年という根拠により制作されたのです。
ただしミッキー、ディズニー作品をはじめ、その他多岐にわたりパブリックドメイン適用の解釈は
著作権保護期間の解釈が複数存在するため確定しているものではないともいえるのです。
と、まぁわかったようなわからないような説明になりましたが
ともかく本作はそのパブリックドメインであるという解釈のもとに
あざとく作られた作品であることは間違いありません。
そして
この著作権の解釈で真正面から作られているというわけです。
しかも、単にリスペクトとかオマージュとか(この用法は僕は嫌いだ)
というわかったようなわからん御託並べるのではなく
真っ向からミッキーの世界をつぶしにかかっている「潔さ」。
もう一度書くが
僕はホラーは大嫌いだし絶対見ないが
本作は最後まで見て思わず「ワォ!」と言ってしまった。
アーメン。
2025年3月7日 公開