「ルードボーイ」
知らなかった、レゲエ音楽はジャマイカ?
本作はレゲエ音楽誕生に大きな影響を与えた
イギリスのレーベル「トロージャン・レコーズ」の
興亡を描いた
一部再現映像のようなシーンも含んでの
ドキュメンタリー。
僕はもともとレゲエに関しては
ごくごく一般レベルで
エリック・クラプトンの「I shot the sheriff」
や
ボブ・マーリーの曲を数曲ぐらいしか知らない。
だからなのか
この映画を見るまで
レゲエはジャマイカの音楽と思っていたが
ある意味違い
イギリスで開花した音楽であった
ということを知ったことは大きなポイントだった。
が、
これを機にレゲエを調べてみると
そうともいえない気配も、、、
ともかく
レゲエという音楽は
そのルーツ、発展、展開
どれをとってもいろいろ複雑なようで・・・
この映画はその一つの流れ(大きな流れ)である
イギリスのレゲエレーベル「トロージャン・レコーズ」を軸に
その周辺を描いていることだ。
このポイントで作品内で語られていることを簡単に記すと
・ジャマイカは元イギリス領
・独立を境に多くのジャマイカ人がイギリスに移民する
・彼らの間でアンダーグラウンド的に演奏、歌い、踊られていた音楽
・それにインドにルーツのある独立プロデューサーが目をつける
・いわゆるインディーズとしてスタートし、それがイギリスの労働者階級の若者のムーブメントと交差する
・イギリスのそのレーベルはヒットを増産し、ソフト路線にも広げヒットを増産するが、・・・倒産する。
・その後、レゲエは本国ジャマイカにおいてボブ・マーリーの活躍やエリック・クラプトンのカバーなどで世界的に知られる
ということのようだ。
当時の映像や
アーティストたちの現在の姿やインタビューを交えた
貴重な作品と言える。
ただ
ここまでその音楽ルーツを追求した
音楽レーベルのBMG製作作品であるからこそ
歌唱再現のシーンで
魂の踊るようなライブ感を欲しかったが、
そこまでを打ち出すのは難しかったのかな。。。
ともかく
音楽に広く興味を持つ人々には
こうした流れを知ることができるという点だけでも
一見の価値がある作品。
2023年7月29日 公開