「パリのちいさなオーケストラ」

映画『パリのちいさなオーケストラ』公式サイト
https://parisorchemovie.com/


パリ近郊の音楽院でビオラを学ぶアルジェリア系の少女ザイア
市内の名門音楽院に最終学年で編入を認められる
同時に世界的指揮者に師事し指揮者を目指す
しかし女性指揮者は世界でわずか6%しかいないという事実。

指揮の練習にも音楽院の生徒たちは協力的ではない。
それではと、自分のオーケストラの組成を試み
パリ市内の上流家庭出身の生徒たちと移民の多いパリ近郊の地元の友人をまとめ、
垣根を超えたオーケストラを結成。


主人公は
音楽院、指揮のレッスン、オーケストラの創設
そして障碍者施設での演奏教室。
ダウン症の子供がチェロに興味を持つ、
彼女たちはその子ができることを見出しチェロの演奏を教える。

そして
作品の大団円は
彼女が組成したオケだけではなく
多くの仲間が集まり
ラベルのボレロを。
その中にはあのダウン症の子も笑顔で参加している。
これこそが
軽やかな身のこなしからvolar(飛ぶ)という言葉に関連があるという説の
ボレロなんだよ!と、ぼくは思う!

また
作品の宣伝コピーには
人種差別、性差別、階級の不平、貧富の差 等に
フォーカスした表現が主軸に見られるが
僕はそう思わない。
別に多様性に反するつもりはない、
ただし、純粋に
この映画は
移民だろうと、女性だろうと、出実がどうであろうと
目指す道を信念をもって進むこと、その力強さが
何おも越えられるという人間の持つすばらしさを現わしてくれているのだと。

ところで
「果たして指揮者は必要なのか?」
僕自身常に思っていたこの問いかけに
作中で世界的指揮者は答える。
「ちゃんと練習をしていれば確かに不要だ。
だが、指揮者がいなければオーケストラのエネルギーが分散する」
これに僕の長年の疑問が晴れた。
また、マエストロはこうも言う
「指揮者が演奏者を信じなければ、演奏者も指揮者を信じない」と。

「実話」
モデルとなる「ディヴェルティメント・オーケストラ」
ザイア・ジウアニが
1998年にパリとセーヌ・サン・ドニの音楽院の学生や指導者と一緒に設立。現在も70人程の団員を有し、年間約40のコンサートを開催している。

2024年9月20日 公開



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今月試写した映画:

「ヒューマン・ポジション」
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2024年9月20日 公開

「パリのちいさなオーケストラ」
https://parisorchemovie.com/
2024年9月20日 公開

「画家ボナール ピエールとマルト」
http://bpm.onlyhearts.co.jp/
2024年9月20日 公開

「西湖畔に生きる」
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「ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー」
https://kinocinema.jp/minatomirai/movie/movie-detail/796
2024年9月20日 公開

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