「メグレと若い女の死」
さすが、ジェラール・ドパルデューですね。
原作はフランス作家ジョルジュ・シムノンのベストセラー
ご存じパリ警察のメグレ警視の警察サスペンス物であり
フランスの名匠パトリス・ルコント監督が映画化し
見ごたえは約束される。
書きたいポイントはやはり主役のジェラール・ドパルデュー。
メグレ警視役といえば
ジャン・ギャバンをすぐに思い起こすが(いつものごとく、古いねぇ僕の場合は)
・・・というかメグレ警視と言えばジャンしかないだろう、と思っていたが
さすがフランスを代表する名優ジェラール・ドパルデュー
彼の手にかかるとこの固定概念をすっかり覆して
すべてドパルデュー物にしてしまうんですね。
ドパルデュー
1990年の「シラノ・ド・ベルジュラック」
や「グリーン・カード」といったコメディーから
『レ・ミゼラブル』、『ナポレオン』、『巌窟王〜モンテ・クリスト伯』
までを演じるフランスを代表する不動の役者だ。
彼に関して僕なりにいつも思うのだが、
見かけは悪くとも
演技力で
広く人の心を鷲掴みにする
その力量が
国を代表するレベルでの名優という評価を得ているという点だ。
これはもちろん彼の力量に帰するものなのだが
それだけではなく、そうした役者の神髄を正しく評価する
「フランスの人たちの素晴らしい目」が彼のことをそう評しているということだ。
羨ましい目だ。
僕が彼の作品を初めてみて(これは!)と思ったのは
1986年に見た
「愛と宿命の泉 PART I /フロレット家のジャン」
https://www.allcinema.net/cinema/154
これでジャン役のドパルデューに完全にはまってしまった。
因みにこの作品は二部構成で
「愛と宿命の泉 PART II/泉のマノン」
https://www.allcinema.net/cinema/155
の二部構成で
当時映画館で4時間以上を続けて見たが
時間を感じさせない大作だった。
あの感動は36年以上たった今でも鮮明に覚えている。
また、本作主演のイヴ・モンタンがまた良いんですよ!
それと
ドパルデューはほかにもあの
トラとの漂流したとんでもなく面白い映画
「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
http://www.kinenote.com/main/public/cinema/detail.aspx?cinema_id=70224
にも出演していたという事を
改めて(そうだった)と。
見ていない方はぜひ是非、これぞ面白い映画だっ。
PS
漫画「コナン」の目暮 (メグレ)警部の名は
メグレ警視から・・・。
2023年3月17日 公開