「ワース 命の値段」

https://longride.jp/worth/#home


骨太の作品。
米国:9,11テロで亡くなった人たちに対する国の保証、
そこに挑んだ弁護士の物語。

まず最初に感じたのは
「よくこのような内容の物語、映画を思いついたものだ?」
ということ。
ワカッタ。
そこには実際にこの問題に取り組んだ弁護士の回顧録があったということだ。
主人公マイケル・キートンが演じる弁護士のファインバーグは実在の「調停のプロ」と言われる弁護士で
かれの本件に関する回顧録「What is Life Worth」が下地になっているという事だった。
それを見つけた監督たちの目の鋭さはさすがだ。

最初に書いたように
このような骨太の作品を監督したのが
サラ・コンジェロなのだが
探しても資料が見当たらなくて・・・
まだ若そうな女性の監督のようだが
これからの活動に期待します。

主人公マイケル・キートンは言うまでもなく
僕としては助演のスタンリー・トゥッチに俄然注目してしまう。
大好きな映画、トム・ハンクス主演の「ターミナル」で気難しい保安施設の責任者を演じた
あの姿が焼き付いている。

「ターミナル」
https://eiga.com/movie/1193/

少し話がずれるが・・・ターミナルで主人公のトム・ハンクスが違法滞在する理由、
それは
JAZZプレイヤーのベニー・ゴルソンをニューヨークに訪ねる、という事だった。
実は僕は23歳(40年以上前!)の時に
そのベニー・ゴルソンの演奏をNYのライブハウスで聴き、本人とも話をした経験がある。
なんとなく他人事のように思えなくないんだ、この映画・・・だから何だということではありませんが。

ということで最後に、作品中の被害者家族の言葉
「消防士の命は株取引をしている連中より軽いということなのか!?」


2023年2月23日 公開

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