「ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女」

ステラ ヒトラーにユダヤ人同胞を売った女 - 株式会社クロックワークス
https://klockworx.com/movies/stella/

今年も
また複数のホロコーストをテーマにした映画が公開されるのだろう。
本当にいろいろな視点で、いろいろな問題を提示した
作品が作られる。

本作も(こういう視点があったんだ)
と思わせる。

第二次世界大戦時
ドイツ占領下の地域、
ユダヤ人であるがゆえに迫害がされていたのだが
当然それはユダヤ人であるという証明によって対象になっていたわけで
中には自身の出実、人種を隠して迫害から逃れていた人も多かった、
命を守るためにはやむを得ないこととして。
明らかに見た目でユダヤ系であるという人は別として
一見そうではない人々は時には偽造の身分証明を保持して
ホロコーストの難を逃れていた。
本作は
そうした最中に自身、家族がその悲劇から逃れるために
ナチス側に同胞の存在を密告する役割の女性を描いた。

戦争前にはドイツでもアメリカのJAZZが若者の心をとらえ
本作の主人公たちは
そうしたミュージシャンの集まりだった、が、メンバーはユダヤ系という。

仲間を裏切り
戦後は非国民として生きた
実在の元JAZZシンガーの姿を
過酷にも明確に。

これからも
また数多くの、違った視点で
この大惨禍を描く作品が生まれてくるのだろう。

監督のキリアン・リートホーフ
先日ここでも紹介した、パリでの同時多発テロを舞台にした
「ぼくは君たちを憎まないことにした」
ぼくは君たちを憎まないことにした : 作品情報 - 映画.com
https://eiga.com/movie/99986/
で、記憶に新しい。また映画においての問題提示をしてくれた。

主演のパウラ・ベーア
(僕は記憶にないが一応資料から)
「水を抱く女」(2020)でベルリン国際映画祭主演女優賞を受賞。
水を抱く女 : 作品情報 - 映画.com
https://eiga.com/movie/92696/

最後に記された言葉
ホロコーストの生存者から私たちへのこの言葉が
本編の意味を昇華させるごとく心に刺さった。

「君たちは過去の責任者ではないが 繰り返さない責任はある」

2025年2月7日 公開

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