葉月

結婚そろそろ6年目の白血病サバイバー。本職はPSWだけど、現在治療のためNEET生活中…

葉月

結婚そろそろ6年目の白血病サバイバー。本職はPSWだけど、現在治療のためNEET生活中。絵を描くことが好き!

記事一覧

薄暗い部屋の隅で

時々、自分のことを知らない誰かと話したくなる 別に深い意味はなくて、友達とかだと今更照れくさかったり申し訳なかったり、どう切り出せばいいかよくわからないから 自…

葉月
2年前
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人魚じゃない

妹から依頼が来た。 LINEスタンプがほしいと。他にはないようなキモカワでスタンプを作って欲しいと。そして、題名だけ指定された。 『人魚じゃないよ、魚人だよ』 、、…

葉月
3年前
3

門限 〜箱入り娘の戯言〜

私は両親に、それはもう大切に大切に育てられた。 当時はそれが当たり前だと思っていたので気づかなかったけれど、大人になってから振り返ると、結構な箱入り娘だったのだ…

葉月
3年前
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本厄に白血病になった話④ 〜副作用〜

2020年4月6日より、はじめての抗がん剤投与が始まった。 私の中で、抗がん剤は酷い嘔吐感に悩まされるイメージだったが、実際はほとんどなかった。吐き気止めの点滴を先に…

葉月
3年前
3

PSWを続ける理由

中学の頃から心理学に興味を持った。精神に関わる仕事をしたいという気持ちは変わることなく、大学を経て短期養成所を卒業し、晴れて精神保健福祉士としてデビューすること…

葉月
3年前
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春の目標、だったはず。(本厄に白血病になった話③)

春は好き。 暑すぎず寒すぎない温度、桜の舞う時期、私は春の花粉症ではないから、そこまで辛くもない。 そして4月4日は奇しくも結婚記念日なのだ。 結婚4年目までは、…

葉月
3年前
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本厄に白血病になった話② 首のしこり

2020年3月30日、私にとって初めての入院生活が始まった。 世間はコロナ禍、面会は面談時以外禁止。入院した次の日、初めての骨髄検査が行われた。私以外60歳以上の方が…

葉月
3年前
3

Gacktが家の前に来た

今日はエイプリルフールですね。 今日まだ嘘ついてないな、ってLINEしたら 友人から来たLINE。 明らかな嘘とわかる嘘なのに、一瞬本気で信じかけた。 知り合いのイケメ…

葉月
3年前
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本厄に白血病になった話①

2020年3月30日、ちょうど今から一年前のこと。私は白血病と診断された。 丸一年を記念して、せっかくなのでこの機会に振り返ってみようと思う。 2020年、本厄の幕開け。 …

葉月
3年前
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塾デビュー

電話が鳴り響く。 トライやらナビ個別指導学院やら、個別指導塾からの電話だ。営業熱心なようで、資料請求してから30分以内ですぐに電話がきた。 そう この春、息子は塾…

葉月
3年前
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春がきた

最近の姉はなんだか楽しそうだ。 ふとした瞬間にやけてみたり、急にクルクル回ってみたり。 気持ちがフワフワしてるんだって自分でも言っている。冬の寒さが和らぎ、ちょ…

葉月
3年前
3

継母の覚悟

今日も彼はちっとも寝る気なんてなくて、私よりも大きくなった体をコタツにねじ込んでいる。うんことハゲが口癖の小学生のような反抗期。次の日自分で起きることもしないく…

葉月
3年前
3

人生ハードモード選択中

皆さま初めまして。 何を書こうか迷い、まずは自己紹介からが妥当だろうと思い立って書きはじめました。 〜葉月の経歴を少しだけ〜 1988年8月、同胞2名中第二子として出…

葉月
3年前
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薄暗い部屋の隅で

薄暗い部屋の隅で

時々、自分のことを知らない誰かと話したくなる

別に深い意味はなくて、友達とかだと今更照れくさかったり申し訳なかったり、どう切り出せばいいかよくわからないから

自分のこと知らない誰かの方が気が楽な気がして

白血病になってね

本当はすごく苦しかったし辛かったしさ

今でも『どうして私が』って、思ってる

前向いて治療突き進んで、痛いことにも不安なことにも耐えてきたよ

死ぬかもしれない、死んだ

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人魚じゃない

人魚じゃない

妹から依頼が来た。

LINEスタンプがほしいと。他にはないようなキモカワでスタンプを作って欲しいと。そして、題名だけ指定された。

『人魚じゃないよ、魚人だよ』

、、、は?

昔からイラストを描くことは好きだった。好きなマンガを真似して描くことも、オリジナルのキャラクターを描くことも好きだった。

そんな私は妹の気まぐれで、魚人をキモカワにキャラクター化したスタンプを作る羽目になったのである。

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門限 〜箱入り娘の戯言〜

門限 〜箱入り娘の戯言〜

私は両親に、それはもう大切に大切に育てられた。

当時はそれが当たり前だと思っていたので気づかなかったけれど、大人になってから振り返ると、結構な箱入り娘だったのだと気づく。高校生の頃の門限は18時。部活が終わってすぐに家に帰らなければいけない時間だった。部活がない日は、友達とマクドナルドやサーティーワンに行く余裕はあったけれど、いつも私が最初に帰らなければならなかった。

当時は(まだ男だったから

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本厄に白血病になった話④ 〜副作用〜

本厄に白血病になった話④ 〜副作用〜

2020年4月6日より、はじめての抗がん剤投与が始まった。

私の中で、抗がん剤は酷い嘔吐感に悩まされるイメージだったが、実際はほとんどなかった。吐き気止めの点滴を先にしていたおかげかもしれない。少しの身体の怠さと1、2個口内炎ができた程度だった。

数日後に起き始めた味覚変化が意外に辛く、普通の水やお茶が飲めなくなった。水分はミルクティーで補給。ご飯も喉を通らず、友人に買ってきてもらったお湯で作

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PSWを続ける理由

PSWを続ける理由

中学の頃から心理学に興味を持った。精神に関わる仕事をしたいという気持ちは変わることなく、大学を経て短期養成所を卒業し、晴れて精神保健福祉士としてデビューすることになった。そんな私だが、PSWを辞めようと思ったことが1度だけある。

社会人1年目でとあるブラックな病院勤をしてしまった私は、精神的におかしくなった時期があった。眠れないし、身体が怠くて起き上がることができない。職場に行こうともがいて、何

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春の目標、だったはず。(本厄に白血病になった話③)

春の目標、だったはず。(本厄に白血病になった話③)

春は好き。

暑すぎず寒すぎない温度、桜の舞う時期、私は春の花粉症ではないから、そこまで辛くもない。

そして4月4日は奇しくも結婚記念日なのだ。

結婚4年目までは、子どもを義母に預けて夫婦水入らずで旅行にでかけていた。もちろん、昨年だって予約済みだったけれど、結局キャンセルを余儀なくされた。

今年は予約すらしていない。

でもそれは、コロナ禍だったからではない。

白血病と診断され入院したか

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本厄に白血病になった話② 首のしこり

本厄に白血病になった話② 首のしこり

2020年3月30日、私にとって初めての入院生活が始まった。

世間はコロナ禍、面会は面談時以外禁止。入院した次の日、初めての骨髄検査が行われた。私以外60歳以上の方が入院している6人床のベッドサイドで、うつ伏せに寝かせられ、シートが被せられる。主治医から歯を抜くくらいの痛みだと言われ、その覚悟で挑んだけれど、自分の想像を超える衝撃が腰に走った。その瞬間、初めて大変な病気になったのだと自覚して涙が

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Gacktが家の前に来た

今日はエイプリルフールですね。

今日まだ嘘ついてないな、ってLINEしたら

友人から来たLINE。

明らかな嘘とわかる嘘なのに、一瞬本気で信じかけた。

知り合いのイケメン美容師のことかとか、まさか何かの撮影かとか、色々想像を膨らました私。

まだまだ純粋だと思った。

本厄に白血病になった話①

本厄に白血病になった話①

2020年3月30日、ちょうど今から一年前のこと。私は白血病と診断された。

丸一年を記念して、せっかくなのでこの機会に振り返ってみようと思う。

2020年、本厄の幕開け。

小さい頃は、そこそこ運が良かった。小さなクジで当たりが出たりするような、そんな子だった。ただ雨女で、遠足や修学旅行はどこかで絶対雨が降った。

少し大人になり、悪運は徐々に強くなったように思う。友人の結婚式に着ていく服を、

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塾デビュー

塾デビュー

電話が鳴り響く。

トライやらナビ個別指導学院やら、個別指導塾からの電話だ。営業熱心なようで、資料請求してから30分以内ですぐに電話がきた。

そう

この春、息子は塾デビューすることになる。

理由は単純明快。テストが赤点だったからだ。勉強の仕方、勉強に使う時間は子ども任せにしてきた。ただし、成績を下げないことが条件で。成績上位にいったら好きなものを買ってやるとまで言っていたのに、物では釣れなか

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春がきた

春がきた

最近の姉はなんだか楽しそうだ。

ふとした瞬間にやけてみたり、急にクルクル回ってみたり。

気持ちがフワフワしてるんだって自分でも言っている。冬の寒さが和らぎ、ちょうど桜も咲き始めた頃、姉にも遅い春がやってきたのだ。

姉が一般的な恋をするためには、少し難しい壁がある。

姉はいわゆるトランスジェンダーと呼ばれる分類であり、元々は兄だった。タイで性転換をして以降少しずつ手続きを進め、名前、性別を変

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継母の覚悟

継母の覚悟

今日も彼はちっとも寝る気なんてなくて、私よりも大きくなった体をコタツにねじ込んでいる。うんことハゲが口癖の小学生のような反抗期。次の日自分で起きることもしないくせに、iPhone片手に就寝時間と決められた22時30分までダラダラと起きているのだろう。

彼と初めて会ったのは、旦那と付き合いはじめて一年後のこと。

当時はまだ保育園に通う5歳児だった。人見知りをしない子だと言われて家に行ったのに、襖

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人生ハードモード選択中

人生ハードモード選択中

皆さま初めまして。

何を書こうか迷い、まずは自己紹介からが妥当だろうと思い立って書きはじめました。

〜葉月の経歴を少しだけ〜

1988年8月、同胞2名中第二子として出生。

小学〜高校まで、人間関係には悩まされました。(ここまではごく普通かな?)

人間って汚い生き物だよなってところから興味を持ち、大学では心理学を専攻。卒業後に短期養成所を経て上京し、精神保健福祉士として働きはじめます。

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