「うわっ！サル痘だ！」と言われたアトピー性皮膚炎の話

「サル痘になったら人生終了」「皮膚が汚いのだけは勘弁」
スキンケアを大切にしている方たちからこのような声が飛び交っています。このような声に反論の声をあげることはないですが、ぐっと押し潰されそうになるのを堪えている人たちがいます。アトピー性皮膚炎の私たちです。

アトピー性皮膚炎はもちろんサル痘ではありません。アトピーはアトピー、サル痘はサル痘です。しかし、他所から見ればどれも一括りの「皮膚炎」です。実際、アトピーの写真をアップして「サル痘だ」と書いてある投稿がありました。つまり「人生終了」という言葉は私たちアトピー性皮膚炎の人たちにも見事に向けられている言葉でもあるということになります。

「人生終了」とまで言われてしまう、その痛みはアトピーの私たちの心に深く深く刺さるのです。そうか、人生終了なのか、皮膚疾患のある人間の人生は終了なのか、と。

私は「私はサル痘なんかじゃない！アトピー性皮膚炎だ！一緒にするな！」とサル痘の方たちを突き放すアトピー患者が嫌いです。痛みを共有できる患者でありたいのです。だって今までの人生、散々痛みを感じてきたじゃないですか。痛みを理解できない私たちではないはずなのですから。