仲間の存在が大きな力になった。 | 準MVP受賞インタビュー【Vol.3】
「コロナ禍の食卓をハッピーにする」というテーマの元、全国から集まった大学生と共にロングセラー商品を目指し新商品開発をスタートさせたマルイチコミュニティ。2021年4月26日にDEMODAY(成果発表会)を最後に8ヶ月間に渡るコミュニティ活動の幕を閉じた。
Vol.1,2に引き続き、8ヶ月に及ぶコミュニティ活動で、見事準MVPを受賞した山口県下関市立大学3年の親富祖さんにATOMatch責任者の倉橋がインタビューを実施しました。
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健康的な食材で飲食店を自営業するという夢を追いかけるためにチャレンジすることを決めました
倉橋:まずはじめに自己紹介からお願いします。
親富祖:山口県下関市立大学経済学部国際商学科3年の親富祖日向子です。出身は沖縄県で、最近は農業の勉強にハマってます。今回、ほとんどの活動が山口県からオンラインでの参加でした!
倉橋:8ヶ月間ほとんどリモート参加だったのは日向子ちゃんと菅井くんが初でしたね...!下関市立大学の周辺でインターンの情報もきっといくつかあったと思うのですが、ATOMatch参加のきっかけは何だったのでしょうか?
親富祖:正直な話「インターンしたいな〜!」とは思ってもいなかったんです...。私には、健康的な食材で飲食店を自営業するという夢があって、オーガニック農業に前から興味がありました。なので、マルイチコミュニティに入ったのも「オーガニック農業」と「新商品開発」というこの二つのキーワードにとても惹かれ、将来に直結することだと直感的に思って参加を決めました。
リモート参加ならではのコミュニケーションの悩みを解決したかった
倉橋:将来に直結すると思ったのが参加のきっかけだったんだね...!ATOMatch最初のイメージはどうでしたか?
親富祖:最初は慣れないことだらけできつかったのですが、8ヶ月間同じプロジェクトに取り組んだ経験がなかったので逆に楽観的に取り組めました。
高木さんは、終始大人な人で学生と同じ目線で接してくれて、いつも元気な印象でしたね。画面越しでよく笑っている姿も印象的でした。私からするとメンバーはみんな優秀で、毎回のワークショップで圧倒されいて全員に対して憧れとリスペクトがありました。
倉橋:そんなマルイチコミュニティはずっとオンラインの講義が続いたと思うんですが、取組を進める中で大変だったことはありますか?
親富祖:Slackを自分たちの連絡手段に使っていたのですが、メンバーから山口の二人の連絡が遅いと言われたことがありました。それに、対面でちょっと進んでいたことってオフラインだとかなりの進捗に感じるんですよね。だから、少しでも話しが進んでいると「あれ...今置いてかれているのかもしれない...」と疎外感までは感じていなかったですが、メンバーとの距離が遠くなっているかもしれない...と、とても不安でした。
プロジェクトの途中で「本当に自分はみんなのチカラになれているのか?」と悩んだ日もありました。
でも、倉橋さんとユキチさんからメンタリングしてもらった時に「日向子ちゃんには他のメンバーには敵わない強みがある。それは、誰よりも真っ直ぐで、謙虚で、ゼロからスポンジのように吸収している姿勢が本当に素晴らしいと思っている。」と言われたんです。
その一言を言われた時は、色んな気持ちがこみ上げてきて号泣してしまいました。自分は状況をネガティブに考えがちですが、そんな言葉をかけてもらって少し自信を持つことができました。
倉橋:なつかしい...私から見ると、ひなこちゃんと学生の距離はあんまり開いているようには見えなかったんですよね。むしろマメに連絡を取っているイメージで。ひなこちゃん的に何か意識していたのかな?
親富祖:自分たちがオンライン参加だからこそ、これまでのコミュニケーション方法を改めようと思ったんです。まずは、Slackを逐一チェックするように心がけました。何か投稿されたらリアクションをして、自分の意見なども書いて。そして、オンラインのMTGの頻度を上げました。講義が終わったらすぐ「◉月◉日にMTGしませんか?」など自発的に発信しました。周りとの接触頻度を上げていったことが仲良くなれた理由なのかもしれないですね。
宮崎で再開したメンバーと
倉橋:そういう小さな積み重ねが関係性を築いていったんだね。見えない所で必死に努力していたんだね。
親富祖:でも、もちろん宮崎のメンバーあっての事です!みんな快く自分の意見を聞いてくれました。こうやって地道に信頼関係を築けていたからこそ、無理難題なお題にも一緒に高め合いながら挑戦できました。自分ができることをきちんと意思表示して、その他のメンバーが得意なことは思いっきり任せるという点を意識できたのも良かったですね。
オーガニック野菜の魅力を最大限に届けるお惣菜作り
倉橋:さて、そんなひなこちゃんがマルイチコミュニティで主に取り組んだことを3つ教えてください。
親富祖:主に競合調査、0から学生達で作ったクラファンまでの準備、オペレーションに取り組みました。特に難しく印象的に残っているのが競合調査です。お惣菜のアイデアが全く浮かばなくて...だから、ガムシャラにスーパーやコンビニで商品を見に行って、まっさらな気持ちで「なんでこれを今美味しそうと思ったのか」「なんでこの惣菜をを手に取ろうとしたのか」
などその期間はずっとお惣菜のことを考えていました(笑)
また、倉橋さんにアドバイスいただいた、小さなアイデアでも良いからとにかく数を重ねることを意識して、10個以上を比較し、惣菜や品のアイディア出しに使いました。
倉橋:最初は、とにかく数にこだわってもらったのでアイデアベースの商品が多かったですよね。徐々にどうやったらロングセラー商品を作れるか?という実データに基づいた商品開発もやっていきましたね。
親富祖:はい、特別にマルイチさんからお惣菜購入者の統計資料を見させていただきました。お惣菜の特徴に合わせて購入年齢層がはっきりしていて、ターゲットの年齢層を意識することが大事なのだと気付いたんです。
例えば主婦の方だと「唐揚げ」や「天ぷら」など手間が掛かるお惣菜が売れていて。マルイチの新商品開発チームの皆さんには、新しい年齢層に広げていいよ、と言っていただきましたが、主婦層がターゲットの人気の既存のお惣菜をどうアレンジすればよいか?という事を考え抜きました。
色々商品アイディアは出ましたが、最終的に手に取りやすい「かき揚げ」をアレンジしたら売れるのではないか!と思ったんです。
競合調査の記録
倉橋:ターゲットをめちゃくちゃ意識していたね。「3色のかき揚げ」にアレンジした理由は何かありますか?
親富祖:3色ということで、①桜エビ香る、赤ほうれん草が珍しい[赤]、②ほんのりカレーの、ホクホク食感[黄]、③栄養価たっぷりケールの、食感が楽しい[緑]、お花見シーズンに華やかな三色のオーガニック野菜かき揚げを考えました。
まず、オーガニック野菜の魅力を届けるために野菜をそのまま揚げるかき揚げにしました。生で食べても美味しいくらいなので、味付けはシンプルに素材そのものを感じてもらいたいと考えました。
また、既存のかき揚げは見た目が地味なイメージだったので、色鮮やかにして見た目から入ってもらうことを狙いに、3色にしました。まだまだ認知度が低いコリンキー、栄養価が高いケールなど、普段はあまり手にとって食べないような野菜を入れることで既存のかき揚げと差別化できるのではないか?と考えましたね。
試食会で配られた「三色のオーガニック野菜かき揚げ」
倉橋:自分達が考えたアイデアも本当に売れるのか、不安でしたね。テイクアウト試食会をやってみてお客さんの反響はどうでしたか?
親富祖:正直不安でしたね。お客様の反応や声を聞くためにもこの日は下関から宮崎へ移動して参加しました。実際にテイクアウトで試食会をしてみると「味付けが濃くて野菜の美味しさがわからない」「もっとシンプルに野菜を堪能したい」など様々な意見が寄せられました。皆さんから頂いたご意見を元に、桜えびやカレーの風味は抑えたお塩で頂くかき揚げに再度ブラッシュアップさせていきました。
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初のクラウドファンディングで即日目標金額達成!その思いとは
倉橋:クラファン終了までの具体的な取り組みを教えてください。
親富祖:私と菅井くんメインで返礼品の種類を決めていきました。初めは、種類を欲張りすぎて返礼品の数が20近くありましたね(笑)既存の返礼品の組み合わせ次第では、支援者に不利益を被るリスクがあったのでそこを考えるのが難しかったです。最終的には、返礼品の選定、組み合わせ、価格設定、返礼品の送料計算など、どの年齢層に何を支援してもらいたいかという視点で100人くらいにアンケートをとって、返礼品を決定しました。
倉橋:その中でも目玉商品は日向子ちゃんが独自でデザインしたエコバッグでしたね。エコバックが一番最初に売り切れた時の気持ちはどうでしたか?
親富祖:自分でデザインしたのは初めての経験だったので反響が予測できたのかったのですが、めちゃくちゃ嬉しかったです。マルイチさんを利用される方や日常の買い物などで使っていただけると嬉しいな、と思います。
売れたのは嬉しい一方で、その後の配送手続きなどオペレーションを構築するのに苦労しました。個人情報をデータ上でまとめるときにエクセル関数を覚えたのですが最初は使い方も何もわからなくて。データを可視化することの大変さが身にしみました。また、せっかく購入してくださった方への御礼メールも喜んでいただけるように時間をかけ気持ちを込めて書きました。
倉橋:売れるのは嬉しい一方でその先の活動も本当に大変でしたね。最後まで諦めずに続けられた理由はなんだったのでしょうか?
親富祖:自分1人だけではないという気持ちですかね。メンバーのあっくんが支援者リストをまとめてくれたり、菅井くんが常に一緒に取り組んでくれて私のサポートをしてくれました。それだけではなく、PRなど私が関わっていないプロジェクトでみんながたくさん頑張ってくれて。本当に仲間の存在が大きな力になりました。
倉橋:最後に、8ヶ月間のマルイチコミュニティ活動において、「ATOMatch」とはどんなコミュニティだと思いますか?
親富祖:ATOMatchは、オンラインとは思えないくらい学生同士の繋がり、企業や大人の人との繋がりがしっかりしていたコミュニティでした。
実際に宮崎に赴き、宮崎の大自然の中就農体験をしたことが、「将来、ここで働きたい」という思いに繋がって、日向百生会での就職を目指して今も頑張っています。
さらに参加メンバーのぴらちゃんやみくちゃんとは今でも連絡を取り合っていて、最近はぴらちゃん家にお泊まりしたり、お買い物したりして、コミュニティで育んだ絆は一生の宝物になっています!
オンラインで不安なことはありましたが、画面上から感化されることが多く、エネルギーをもらうことができました。
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7月4日(日)13:30〜1DAY ATOMatchを北九州で実施!
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