社会的活動は死亡率を低めるのか
社会的統合(social integration)という概念があります。これは,多くの異なるタイプの社会的関係を含む社会的ネットワークを持つことだと定義されます。結婚していたり,さまざまな種類の社会的組織に参加していたり,多くのサークルに参加している人は,慢性疾患が少なく,長生きすると言われています。
幸福
社会的統合は,身体的な健康にも幸福感やウェルビーイングにもつながるということを多くの研究が報告しています。社会的・地域的ネットワークが多くなるほど,健康行動以外での死亡リスクが減少することも昔から報告されています。
また,社会的ネットワークを多様にすることは,内分泌機能の改善,機能的な制限の低減,病気の罹患率や死亡率の低下などに結びついていきます。
縦断調査
縦断的なデータを用いて,年齢によって社会的活動の多様性と死亡リスクとの関係が変わるのかを検討した研究があります。11年間の追跡期間があるデータを使って,年齢が上がっていくと社会的活動がどうなっていくのか,死亡率とどうなるのかを検討した研究があります。
こちらの論文を見てみましょう(A Greater Variety of Social Activities is Associated with Lower Mortality Risk)。
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