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免疫代謝関連の生物学的指標に性格は関連するのか

割引あり

脳の成長や神経系統の成長,ダメージからの修復などは,パーソナリティ特性と関連を示すのでしょうか。とはいえ,この問題に答えを出すのはなかなか難しい問題です。



関連

ひとつの問題は,1回の調査だけで関連や因果関係を検討することの難しさです。パーソナリティから生物学的な指標が影響を受けるのか,生物学的な指標が変化成してからパーソナリティが変化するのか,あるいはまた別の要素が両方に影響するのか,なかなかプロセスが分からない部分があります。

わかるのは「関連があるかどうか」です。関連があるからと言って,あるホルモンを高めれば(低めれば)パーソナリティが変化する,ということは言えません。

病理

また,生理学的な指標もパーソナリティの指標も,正常範囲ではほとんど明確な関連が見られないという可能性もあります。数値が極端にならないと,結果がはっきり現れないということは十分に考えられますので,病理的な徴候を示す人々に対して調査をするというのも,ひとつの有効な方法となります。

そこで,スウェーデンの精神科クリニックを訪れた人々に対して,実際に血液を採取してさまざまな生理学的なマーカーをチェックし,多様なパーソナリティ変数との関連を検討した研究の結果を確認してみたいと思います。

こちらの論文を見てみましょう(Correlations between personality traits, personality disorders, and immunometabolic markers)。

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