バイオリンを知らない国でアマゾンレビューがあったら

amazonって，高価で本格的な楽器も売ってるのですよね。ネットで買うのはなかなか勇気がいるのではないかと思ってしまうのですが，どうなのでしょうか。

Carola Hendel violin　カローラ　ヘンデル　バイオリン Stradivari Model No,204

バイオリンのレビュー

ネットショップで売っているバイオリンを見つけて，その昔，ネットで見かけた記憶がある書き込みを思い出しました。どこかでこういった書き込みをみたのですが，細かいところは覚えていません。それはこういう内容です。

バイオリンという楽器がとてもマイナーで，ほとんどの人が知らない国があるとします。もちろん，上手な人が演奏するバイオリンの音色はとても素晴らしいことに変わりはないのですが，その国ではそれがどれくらいの難易度なのかもよく知られていません。

そして，もしもその国のamazonにバイオリンのレビューがあったら，どんなことが書き込まれるでしょうか。

◎初心者には難しすぎるムリ楽器
◎ユーザーのことを考えているとは思えない作り
◎ちょっと当たっただけですぐに壊れてしまうやわな設計
◎楽器単体だけではなく，弓というパーツにさらにコストがかかるひどい組み合わせ

などなど，酷いことが書き込まれるのではないでしょうか，と想像してしまいます。他にもあれこれと書き込まれそうなことが思い浮かびます。

学問も同じ

どうしてこんなことを思い出したかというと，これは学問でもスポーツでも，結構多くのことに当てはまることだと思うからです。

バイオリンは最初からしっかりとステップを踏んでトレーニングしていくと，とても楽しく演奏することができるのですが，初心者にとっては苦痛なことだらけです。演奏したことがない私にとっては，その難しさは未知の世界です。

スポーツも，ある程度練習を積んで上手になると，さらに動機づけが高まって楽しくなります。特に経験したことがあるスポーツだと，上手い人の凄さがよく分かりますよね。

そして，それは学問でも同じことだと思うのです。

どうして講義で壇上に立つ大学教員たちがあんなに楽しそうにわけのわからない話をするのだろうと，不思議に思う大学生が多いのではないでしょうか。それは，楽器の演奏と同じです。

「楽しいのですよ。ただし，その学問についてある程度トレーニングを積めば，より実感できるのですけれどね」と思ったのでした。