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トランプとバイデンどちらがダークなイメージなのか
2024年のアメリカ大統領選挙は,世界中の関心を集めました。途中でジョー・バイデンが選挙戦から撤退し,カマラ・ハリスが立候補したことで,事前に予想しない方向への選挙となりました。結果的には現在,トランプ大統領が2期目の大統領として執務しています。
リーダーシップ
政治家に対してリーダーシップがあるかどうかを認識することは,投票行動に大きく結びつく,ひとつの要素だと考えられます。しかし,問題のあるリーダーシップを認識することもあります。
問題のあるリーダーシップとしては,いくつかの要素が指摘されています。
◎悪:特定の指導者に対する歴史的判断に基づく
◎有毒:必ずしも悪が原因ではない組織への影響が強調される
◎病的:精神障害に関連する
政治家に対してこういった特徴を認識することは,確かに投票に影響しそうです。
政治家のパーソナリティ
とはいえ,政治家本人ののパーソナリティを知ることは簡単ではありません。各候補者にパーソナリティ検査に回答してもらうわけにもいきませんし。
それよりは,投票者や市民,国民が,その政治家をどのように認識しているかが,投票行動には影響しそうです。もちろん,ステレオタイプや偏見やさまざまなバイアスが関係します。しかし,受け取る側が政治家をどのように認識するかということは,政治家も印象を操作して特定のイメージを植えつけようとしますので,お互い様ともいえます。
選挙での成功
選挙での投票結果は,多数の情動的および認知的バイアスに影響されると指摘されています。特定の政治指導者をイメージづける書籍,インターネット上の情報,動画やSNSでの拡散など,さまざまな情報がイメージを形成していきます。
研究のなかでは,特定の政治候補者に投票する意思は,党派制やイデオロギーだけでなく,候補者のパーソナリティに対する認識からも影響を受けることが示されています。特定のパーソナリティ特性のセットは,感情的な反応を引き起こし,有権者を引きつけていきます。
ダークなパーソナリティの認識
今回の研究は,2020年のアメリカの大統領選挙に注目していまう。大統領候補がどれくらい,ダークなパーソナリティを持っていると認識するかと,投票への意図との関連を検討することを試みています。
有権者は,トランプやバイデンといった大統領候補の中に,マキャベリズム,ナルシシズム,サイコパシー,サディズムなどの特徴をどの程度,見出しているのでしょうか。こちらの論文を見てみましょう(Dark tetrad traits in politicians and voter behavior: Joe Biden and Donald Trump in the 2020 presidential election)。
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