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研究への自己効力感がもたらすもの

自己効力(self-efficacy)あるいは自己効力感は,心理学のなかでも良く研究されている概念の一つです。自己効力というのは,何らかの活動について「うまくいくだろう」「やればできる」と期待する傾向のことです。

自己効力については,仕事や学業に関する研究が多いのではないでしょうか。「仕事をうまくこなすことができるだろう」とか「いい成績をとることができるだろう」と,将来自分が関わる問題について,よい結果を期待して,「やればできるはず」と感じることが自己効力です。

研究への自己効力

研究自己効力(research self-efficacy)という概念についても,海外では研究されているそうです。これは自己効力を,研究活動の分野に適用させたものです。「研究遂行に関連するタスクをうまくこなすことができるという個人の信念や自信」と定義されるようです。

このような信念をもつことは,実際に研究の原動力となりそうです。しかし,何が研究自己効力を高めていくのでしょうか。また,実際に研究活動の成果へとつながるのでしょうか。

研究自己効力に関連する要因を,メタ分析で検討した研究があります。こちらの論文を見て,研究自己効力が関連するものを確認してみましょう(Research self-efficacy: A meta-analysis)。

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