独り身よりも交際している人の方が幸福なのか

何となく想像するだけでも，独り身でいるよりは誰かと交際関係にある人のほうが，幸福感やウェルビーイングが高いのではないかと想像されます。誰かと交際することは，安心感にもつながるでしょうし，充実感にもつながりそうです。

しかしその一方で，人間関係は煩わしさももたらします。人間と人間がつきあえば，良い面も悪い面もあるのが，ある意味で当然のことです。

これまでに心理学でも多くの研究が行われていますが，やはりおおよそ，誰かと交際関係にある人のほうが独り身の人に比べて，幸福感やウェルビーイングは高いという結果が得られているようです。

恋愛関係の重要性

2023年に発表された論文では，18歳から35歳までの909名が調査対象となっています（Exploring the associations between being single, romantic importance, and positive well-being in young adulthood）。調査の中では，現在の交際関係の状態，「恋愛関係にあることは私にとって非常に重要である」などの質問項目で測定される恋愛願望と，「献身的な恋愛関係は好まない」といった恋愛否定について測定しています。