ダークな性格の人はマッチングアプリで迷惑行為をしがち？

日本でも現在，オンラインデートは恋愛相手と出会う方法としてどんどん人気が高まっており，社会の中でも広く受け入れられています。

オンラインデートの利点としては，広いネットワークの中でつき合う相手の候補とつながることができること，同じような価値観や性的指向をもつパートナーを容易に見つけることができること，社会的な不安が強い人にとっては不快感が少なく社会的交流の機会を得ることを可能にすること，などが考えられます。

アプリ

特定の地域の中で出会うことを可能にする出会い系アプリは，総じてLocation-Based Real-Time Dating（LBRTD）というそうです。ローカルで即時的な社会的・性的な出会いを可能にすることに焦点を当てた出会い系アプリです。

国内でも海外でも，一般的にLBRTD系のアプリは，長期的な恋愛やオンラインのコミュニケーションを行うものであるよりは，もっと即時的な関係を志向したものとされます。海外ではTinderが非常に有名ですが，1日のアクティブなユーザ数は1000万人を越えるそうです。

トローリング

ネット上の荒らし行為は，インターネット・トローリングとも呼ばれます。これは，挑発的で攻撃的，威嚇的な意図をもって，楽しみのためにネット上で対立を引き起こしたり，被害者を繰り閉めたりするようなコミュニケーションです。

ネット上の荒らし行為には，欺瞞，攻撃，混乱，成功という要素がふくまれます。たとえば匿名の新しいSNSアカウントを作成し，悪意を持って挑発したり相手をあざけったり，混乱させたりすることで被害者を欺き，注目を集めようとします。

このような厚意を受けた被害者は，現実世界でハラスメントを受けたときのように悪影響を受けるとされています。

ダークな性格

インターネット・トローリング（荒らし行為）には，マキャベリアニズム，サイコパシー，ナルシシズム，サディズムといった4つのダークなパーソナリティが関連するということがこれまでにも指摘されてきています。

オンラインデートにおいても，ダークなパーソナリティは同じように荒らし行為に関連するのでしょうか。実際に，LBRTD系のアプリであるTinder上での荒らし行為について検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう（Trolling on Tinder® (and other dating apps): Examining the role of the Dark Tetrad and impulsivity）。