ダークな性格と心の強さ

ダーク・トライアドは，マキャベリアニズム，ナルシシズム，サイコパシーという3つの共通する要素をもつ，ダークな側面のパーソナリティ群です。

マキャベリアニズムはイタリアの官僚だったニコロ・マキャベリの思想に似た，人を自分の都合のよい方向に利用するような信念をもつ傾向を表します。ナルシシズムは，自分に対する誇大な感覚や特別な扱いを受けるべきだという感覚，支配性や優越感などを特徴とします。サイコパシーは，冷淡で道徳観の薄い傾向を特徴とします。

メンタル・タフネス

メンタル・タフネスという概念があるそうです。これは，人生の課題やプレッシャーに効果的に対処する能力を促進する傾向だとされます。メンタル・タフネスはもともと，スポーツ領域の研究で用いられていたそうですが，他の研究でも用いられるようになってきた経緯があるそうです。

メンタル・タフネスは，物事を達成する文脈において全体的なパフォーマンスを高めることに関係するそうです。そして，ストレスにもうまく対処する方向へと関係します。

本も出ているようです。

メンタル・タフネス―ストレスで強くなる

こころの健康

ダークなパーソナリティとメンタル・タフネスとの関係，そして抑うつや不安など性進呈な健康の問題とのあいだに，どのような関係が見られるのでしょうか。5ヵ国の調査から関係を検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう（Grandiose narcissism indirectly associates with lower psychopathology across five countries）