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思春期の子どものスマホ利用について悩む親たち
もう中高生がスマートフォンをもつのは当たり前になってきました。学校の部活動の連絡もLINEでどんどん来るので,今日どこで練習試合があるのか,雨天で部活動があるのかどうか,どこでやるのかも連絡はすべてスマホが頼りです。
英国の普及
イギリスでも2011年以降,子どもや若者の間でスマートフォンの所有率がどんどん上昇しているそうです。2021年には16歳以上の92%がスマートフォンを所有していると推計されているそうです。
スマホは,基本的には小型のインターネット対応コンピュータ端末です。「電話」ではあるのですが,電話をするという機能はもはや副次的で,テキストのやりとり,情報の保存,アプリの実行,写真や音声や動画の記録など多くの機能を備えています。
イギリスでは,2018年の段階で8歳から11歳の子どもでも35%がスマホを所有していたそうです。この値は2022年には60%へと上昇しています。この子どもたちが成長していくとともに,スマートフォンの所有は一般的になっていくことでしょう。子どもたちはより低年齢のうちに,どんどん複雑でパーソナライズされたテクノロジーに触れていくことになります。
親の役割
このような中で,親の役割も大きく変化してくることが予想されます。親は自分の子どもにスマートフォンを買い与えるかどうかの決定権をもちます。そこでは,どのようなことが行われているのでしょうか。
行動変容ホイール(BCW)という考え方があるそうです。これは,目標となる行動に影響を与える要因を整理したものです。そして要因を,行動(B),能力(C),機会(O),動機(M)にわけて見ていくというやり方です。能力(C)はには身体的なものや心理的なもの,機会(O)には社会的なものや物理的なもの,動機(M)には内省的なものや自動的なものが含まれます。
インタビュー調査
9歳から12歳の思春期前の子どもたちにスマートフォンを持たせるかどうかを検討する際に,親がどのような視点をもつかを理解するために,インタビュー調査を行った研究があります。行動変容ホイール(BCW)に基づいた分析を行い,親の意思決定について検討する研究です。
では,こちらの論文を見てみましょう(Parents’ perspectives on smartphone acquisition amongst 9- to 12-year-old children in the UK – a behaviour change approach)。
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