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苦いビールが好きな人の性格

割引あり

苦い味を好むのは,大人ならではの嗜好性と言えるかもしれません。ダークチョコレートやコーヒーなど,さまざまな食品の中で苦みが広く消費されています。

これまでの研究によると,苦みの近くや苦みのある食品を好む傾向は,苦みに対する敏感さに関連することがわかっています。苦みの知覚は好むアルコールの種類にも関連することもわかっているそうです。


苦いビール

基本的に,ビールというのは苦い飲み物ですよね。ビールが苦い理由は,原材料にホップという植物を使用しているからです。

ホップは「セイヨウカラハナソウ(西洋唐花草)」というアサ科の植物で、蔓を伸ばして8メートルの高さにまで成長します。このホップの雌株には毬花(「まりはな」とも「きゅうか」とも読む)といわれる花や実のような部分ができ、この毬花がビールの醸造に使われます。

特に,IPA(India Pale Ale)と呼ばれる種類のビールは苦みが強く,ビールが好きな人の中でも,好みは分かれるかもしれません。苦みの知覚に個人差があるのであれば,なおさらですね。

性格

苦みの知覚に個人差があるなら,その個人差は性格(パーソナリティ特性)にも関連するのでしょうか。これまでにもいくつかの研究が行われてきているようです。

感覚希求性や刺激希求性のような,強い刺激を求める傾向は苦みの知覚に関連しそうに思えます。刺激希求性と唐辛子の好みとの関連を検討した研究もこれまでに行われているようです。また,カフェイン,コーヒー,紅茶,チョコレートといった,カフェイン(メチルキサンチン類)が含有されている食品への好みにも関連するそうです。

食物恐怖症の研究もあります。これは食物について新しい冒険をしない方向の特徴を持つ人々です。この特徴を持つ人々は,苦みや渋みのない食べ物や飲料を選択する傾向が強いそうです。

そして,これまでの研究では,クラフトビールを好む消費者は新奇性追求が高く,独自性欲求も高く,非主流的な商品を消費することを好む特徴があるそうです。このような特徴を持つ消費者に訴えることは,これらの商品の売れ行きにも影響を与えることになりそうです。

実際に,ビールの好みとパーソナリティ特性を検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Personality traits and bitterness perception influence the liking and intake of pale ale style beers)。

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